私はもともと奈良県出身で、カントウ流通で働くまでトラックに乗ったこともなかったです。とはいえ、外で体を動かすことが好きで、ドライバーという職業にはずっと興味を持っていました。事情により尼崎市に引っ越すことになったとき、昔からやってみたかったトラックドライバーに携わってみようと思い、タイミングよく募集があった当社に応募したのが入社のきっかけです。正直なことを言えば、実際に働いてみるまで不安でいっぱいでした。慣れていない仕事というのもそうですし、運送会社は職人肌な方が多くてきびしいというイメージがあったことも理由です。しかし、入社してみれば、そういったイメージは思い込みだったなと実感しました。当社で活躍しているドライバーのみなさんはやさしく、業務でわからないところを質問すれば必ず答えてくれます。それに、地図を見ながら目的地までのルートを考えていたときも、道が複雑でわからなくなった際に常務がサポートしてくれたのでありがたかったです。なにも知らない状態からチャレンジし、そこから成長して現在まで続けられているのは周りのおかげだとはっきり言えます。

トラックドライバーとして最初にぶつかった壁は、MT車の操作でした。コツをつかまないとギアがうまく入らないですし、クラッチをどこでつないで変えていくのかもわからない状況でむずかしかったです。横乗りした先輩からいろいろと教わったことで、なんとか運転できるようになりましたが、そのときにとにかく場数を踏んで慣れることでしか解決策はないと感じました。ギアチェンジの感覚がつかめていなかったころは、意外と間違ったギアのところに入れてしまいがちです。そこを克服できるように、停車している車内で正面を向いたまま任意のギアに入れ替える練習を繰り返しました。中型トラックの仕事は手積み手降ろしが基本ですが、2ヵ月ほど続けることで体力もしっかりついていきます。どれだけ時間をかけたかがダイレクトに影響するので、そういう意味では職場の居心地の良さが重要です。だれかが困っていれば、だれかが手を差し伸べてくれる社風があるカントウ流通なら壁をひとつずつ乗り越えていけます。自分の経験を振り返ってみても、先輩たちに何度も助けられました。人情味あふれる環境こそ、当社の魅力です。

入社して最初に任せていただいたのは、全国的にも有名な氷菓メーカーの商品の配送でした。自分が運んだものがスーパーやコンビニなどの店頭に並ぶのがうれしくて、妻にもすぐ伝えました。氷菓の仕事は、売れ残った商品の回収も発生するので、どういう商品が売れているのかも間接的に知れて面白いです。一度奇抜な味の新商品を配送したことがあり、本当に売れるのか疑問に思っていると案の定後日に大量の商品を回収することになりました（笑）当社で働くと、そういう思い出も自然とできます。冷凍車での作業になりますが、動き続けるので冬も案外寒くありません。ほかに、病院への配送などにも関わり、近畿一円のいろいろなところへ必要な荷物を運んでいます。多くの配送に携われることで毎回違う場所を走れるため、いつも新鮮な気持ちで働けるのはメリットです。当社にはベテランドライバーも多く在籍していて、その中でもどのような依頼も二つ返事で引き受ける先輩がいらっしゃり、仕事への向き合い方をいつも尊敬しています。同じような存在になれるように、これからもいろいろな配送にチャレンジしていくつもりです。