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外へ出るにせよ、当社で働くにせよ、やると決めたからには誰にも負けたくない。
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高校に入りたてのころは、親の仕事は継ぎたくないという気持ちのほうが正直強く、外に出たいと考えていました。そんな考えに変化が生じたのは、高校2年生のときです。何がきっかけだったかまでは思い出せませんが、どうせ働くのなら、これまでずっと毎日見てきた親を助けたい、となり、一日でも早仕事を吸収しようと高校卒業後にそのまま入社することにしました。一般社員からスタートし、専務を経て、2013年に3代目の社長に就任。専務になった時点で父である先代から会社の理念や経営姿勢などを叩き込まれていたので、代替わりしたからといって慌てることはなく、地に足が着いた状態で始められたと思います。とはいえ、プレッシャーはありました。自分自身は「社長の息子」という立場に胡坐をかくつもりは毛頭ありませんでしたが、周囲はどうしてもそうした目で見てしまう。これはもう仕方のないことです。ただ、私はそう見られるのが嫌だったので、若いころはがむしゃらに、それこそ人の2倍くらいは働いたと自負しています。