介護老人保健施設での看護師の主な業務は、バイタルチェックやフィジカルアセスメント、インスリン注射をはじめとした医療行為などです。現在はパートの職員を合わせて約15名の仲間と一緒に80人近い利用者様のケアにあたっています。通常の病院勤務と違い、年単位で長期的にお付き合いしていくため、みなさまと信頼関係を築いていくことはとても重要です。一番心がけるべきなのは、利用者様のお話をじっくりと聞くこと。そして、爪が伸びていないか、のどが渇いていないかといった細かい気づきを意識することで、少しずつ距離を縮めていけます。介護業界における看護師の立ち回りは、施設の種類を問わず変わらない部分も多いですが、介護老人保健施設は医師が常駐しているのが特徴で非常にやりやすいです。これまで、精神科や療養型の病棟、訪問看護師などさまざまな経験を積んできた中で、気がつけばキャリアの3分の1は老健で働いています。
コツコツと関係を築きながら、利用者様と向き合う。業務効率化にも注力しています。
小さな気づきを大事にして、信頼関係を築いていくことが大事。
デジタル化を推進し、より働きやすい職場環境をつくりたい。
2024年の6月より、看護主任として現場のまとめ役を務めることになりました。利用者様との向き合い方において悩んでいる方も多いので、みなさんのお話を聞きながら良い方向へ向かっていければと考えています。また、仕事の効率化も課題です。昨年より中小規模の病院向けに最適化された電子カルテを導入し、スムーズな情報共有やペーパーレス化を図っています。ベテランの看護師になると電子カルテになじみがない方も少なくないため、運用方法の周知も欠かせません。それとは別に、表計算やプレゼンテーションで利用するオフィスソフトも使えるようになれば、もっと仕事が捗ります。看護師一人ひとりが医療のことを勉強するのはもちろんですが、事務業務の部分もアップデートしないといけないというのが持論です。もう私の年齢も60歳を過ぎましたが、周りを見渡せば70歳の介護士も活躍していますし、同じように元気な体でいたいと感じますね。そのためにも、いま以上に働きやすい職場づくりを推し進めたいと思います。
取材日:2024/5/24
入社:2023年