前職では社会福祉士の資格を生かし、リハビリの病院で相談員をしていました。でも以前からどうしても子どもたちにかかわる仕事、なかでも発達障がいのお子さまやその保護者の方の力になりたいと考えており、退職し独学で保育士資格を取得。二人目の子どもを出産後、当センターで児童指導員としてスタートしました。
子育て経験こそあるものの、言葉がなかなか出てこなかったり視線を合わせるのが難しかったりするお子さまとのかかわりは初めてだった私。1年目は、自分が療育の何を理解できていないのかさえ具体的にはわからないまま過ぎていきました。2年目になり、その輪郭が少しずつ見えてきて先輩に質問を投げかけてみたり試しに本を読み聞かせてみたりと動けるように。するとだんだん子どもたちからも反応をもらえ、3年目の頃にようやく「この仕事、やっぱりとても楽しい!」と思えるようになりました。それほど、コツのようなものを掴むのに時間のかかる職種なのだと実感させられました。
最初はわからないこと、迷うことがあって当然。 堂々と私たちを頼ってください!
私の考える、「しおん」で児童発達支援に携わる魅力は、喜びも大変さも皆で共有し合えるところです。以前、それまで名前を呼ばれても返事のできなかったお子さまが初めて「ハイ!」と言えたときには、その場にいたスタッフ全員が思わず目を潤ませていました。利用者様とは基本的に一対一で向き合いながらも、こんなふうに“一人ではない”と感じられる瞬間が多々あります。また半数以上のスタッフが子育てと両立していることもあり、働きやすさに力を入れています。残業や持ち帰り業務はほとんどありません。個々の裁量はもちろん、もしかすると私が退勤の5分前には「着替えていいよ!」と声を掛けて回っているのが功を奏しているのかもしれません(笑)。
一緒に働きたいと願うのは、誠実に支援に向き合える方です。保護者の方へはアドバイスする立場になるので、日々の勉強は欠かせません。また適切な支援をおこなっても、その成果が出るのには長い月日がかかる場合が多いのが現実です。それでも、私たちが利用者様に向き合えれば向き合っただけ力になれるというのもまた事実。最初はわからないこと、迷うことだらけだと思いますが、皆が通ってきた道なので大丈夫。気兼ねなく私たちを頼ってもらえたら嬉しいです。
保護者の方へのサポートにおいても“誠実さ”は欠かせません。療育では、お子さまの「できたこと」だけでなく「できなかったこと」も明確にお伝えし、今後の支援の方向性を保護者の方と共有する必要があります。誤解の生じないよう言葉を選びながら、そして改善案も必ずセットにしてお伝えすることを意識しています。通っていただくことで、できることがどんどん増えるように。何より「しおん」で過ごす時間が、利用者様や保護者の方にとって有意義なものとなるように。ともに、支援の最適解について考えていきましょう!
課長
児童発達管理責任者
2015年入社