インタビュー

法人の理事と2園の園長を兼任し、施設巡回や職員の労務管理などにあたっています。この業界に足を踏み入れた当初は右も左もわからない状態。会計をはじめ法人経営に欠かせない実務知識は理事長に学びつつ、保育や社会福祉のことについては本を読み漁り、研修の場に積極的に顔を出すことで認識を深めていきました。子どもと大人の確かな信頼関係の構築、そして自立心の芽生えをうながす保育環境の実現という、法人の運営方針に示されたビジョンを具体化させるのが、現在の理事という立場に求められる役割。だからこそ、まだまだ学習は継続したいと考えています。一方では現場との距離を縮めようと、巡回の際には必ず保育室をのぞき、子どもとふれあうように。日常的に園児と接することができないぶん、私に懐いてくれる姿を見ると思わず頬が緩みますね。それと同時に、これからも職員とともにこの子たちを支えていこうと決意を新たにしています。

すずらんだい福祉会は公益法人である以上、利益の追求ではなく子どもと保護者、ひいては地域社会の幸せを願って動く組織です。その使命を果たすために、私たちが掲げているのが「一人ひとりを大切にした保育」という方針。理想を現実のものにするには、経営側として冷静な決断を下す必要が出てきます。費用対効果の検討などは、その好例でしょう。備品の発注ひとつを取っても、価格のみで購入を決めるのではなく、たとえ高価でも長く使える良質なものであれば投資を惜しみません。小さなことかもしれませんが、こういった判断の積み重ねが、望ましい保育環境の維持につながると考えています。より大きな例を挙げるなら、園の新設についても同様。果たしてこの場所に保育園をつくり、そこに地域福祉の視点から意義があるかについては、慎重な考慮を重ねるようにしています。子どもたちと保護者、どちらにも喜んでもらい、その毎日を支えられる園でなければ意味がありません。あいまいな言葉に踊らされずに情報収集を徹底し、地域に求められる保育の形をつくっていきたいですね。
やりがいは数多くありますが、園を経営している者としては、やはり職員の幸せそうな顔を見られると、いままでの努力が報われた気持ちになります。結婚式のあいさつを頼まれたり、産休や育休の申請時に感謝の言葉を交わしたり。そんな瞬間が訪れるたびに、職員の人生に関わっていることを実感し、今後もいっそう支えていきたい思いにさせられます。
以前から考えていたのですが、障害児のための療育支援を行いたいと思っています。大規模でなくても構いません。どこかにテナントや居室を借り、心安らぐ環境のなかで障害を抱える子どもたちをケアできれば。現状では外部から招いている臨床心理士もいずれは法人で雇用し、お互いが多種多様な価値観を尊重しあえる療育空間を実現させたいです。
未経験だと悩んでいる方、あと少しの勇気が出ない方へ。私たちが運営する園は、いずれも園児や職員の笑顔にあふれ、みんなで支えあいながら保育に取り組める職場です。保育士や栄養士という職種には、どうしても女性が多い印象がありますが、人物重視の採用を行っているので男性にも活躍のチャンスはじゅうぶん。お会いできるのを楽しみにしています。
1日の流れ
プロフィール

地方公務員として5年ほど農林水産政策に従事し、当法人へと転職。2011年からは理事に就任し、より俯瞰的な立場から法人経営に携わっている。外勤業務が目立つ多忙な日々のなかでも4つの園の見守りは欠かさず、現場感覚のあるマネジメントを心がけている。