スタッフインタビュー詳細

これからの目標は、患者様や新人さんに手を差し伸べられる作業療法士になること。

西村知世
作業療法士
2017年入職
社会人になってから目指した、作業療法士の道。

最初に就職した会社では事務系の仕事をしていましたが、もっと直接人と関われて、誰かの役に立てる仕事をしたいという思いは持っていました。そんな時に知ったのがこの仕事です。専門学校のオープンキャンパスに参加してみたところ、作業療法士は一度失われた能力の回復をサポートできる仕事だと聞き、「素敵だな」と思いこの道に進みました。
学校を卒業後は、急性期と回復期の臨床現場で勉強して、最終的には地域リハビリに専念したいと考えていました。原病院は、回復期・療養型・訪問リハビリ・外来リハビリと多岐にわたって患者様のリハビリをサポートでき、自分が最終的に目指すゴールまで手を伸ばせる環境だったので入職を決めました。
入職後はまず先輩の仕事を見て全体的な流れを学んでから、先輩と一緒に2~3名程度の患者様を担当します。1人で患者様を任せてもらえるようになるのは3~6ヶ月後。一人立ちした後も、先輩方をはじめ主任や課長などにも気がねなく相談できる環境なのでとても安心して働けます。困ったときや上手くいかないときは、リハビリ科だけでなく、病棟の看護師さんなど周りのみなさん全員が支えてくださるので、楽しく前向きに仕事できています。

チームで協力しながら、楽しく前向きなリハビリを心がけています。

現在は、1人の患者様を理学療法士・言語聴覚士と3人でチームになってサポートしています。基本的にはドクターからリハビリの指示が出て、チーム内で目標や方向性を話し合い、情報交換しながらリハビリを実施する流れです。
たとえば、自力での食事を目指す患者様の場合、言語聴覚士は飲み込みや発声を、理学療法士は食事に必要な“座る”という動作の回復や、食べ終わるまで座り続ける持久力の獲得をサポートします。そして私たち作業療法士は、食事動作と食事に対する意欲も含めてアプローチしていきます。

患者様がリハビリを必要とされる理由はケガや病気などさまざまです。高齢者の場合、脱水症状がきっかけで寝たきりになり、もともとできていた動作ができなくなってしまった、という事例もあります。リハビリで行う作業は、患者様が以前問題なくできていたこと。それだけに以前の自分と比べて自信をなくす方が多くいらっしゃいます。しかしリハビリは、頑張りたいという意欲がないと結果につながりにくくなってしまうため、前向きに楽しんでもらうことが大切です。そのために私がしているのは、とにかくたくさん褒めること。昨日や1時間前と比べて、少しでも成長した部分があったらすかさず褒めています。やる気を引き出すのも、私たちの仕事なんです。

笑顔、自信、意欲を取り戻す過程を一緒に経験できる、やりがいある仕事です。

1番印象に残っている出来事は、当院に転院してこられた起立性低血圧症状がひどい患者様のことです。その方は、できることは少なくなかったのですが、症状のせいで気づいたら気を失っているという状況で自信を失ったこともあり、寝たきりになっていました。私たちはまず、患者様と今後どうしていきたいかしっかり相談し、少しずつできることを増やしていきました。するとみるみるうちに能力の回復が進み、最終的には、見守りがあればポータブルトイレでの排せつや、ベッドの端に座っての食事ができるようになられたのです。退院の日、患者様は泣きながら「まさかトイレに行けるようになると思わなかった」とおっしゃいました。そのときはすごくうれしかったですね。
入院当初、自信をなくしてあきらめがちだった患者様が、自信を取り戻し、笑顔が増え、「これをしたい!」と意欲が出るようになるのをみると、やっていて良かったな、と思います。これからも自分ができる範囲で、困っている患者様に手を差し伸べられる作業療法士になれるよう努力していきたいです。

原病院は、人間関係の面でも、労働時間など待遇の面でも働きやすい職場です。休みの希望は言いやすいですし、残業があるのは月末の1週間くらいで、それも仕事を要領良く進めれば30分くらいで終われます。プライベートの時間を確保して、料理教室に通うなど趣味もしっかり楽しめています。
私自身は先輩方に支えられて、前向きに働いてこられました。これからは入職してくださる方々のことを、先輩方と同じように支えていきたいです。

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