18歳から病院で働いていましたが、30歳を機に訪問看護に転職しました。決断の理由は、患者様に寄り添う看護がしたかったから。私がいた救急の現場には、日々新たな患者様が運びこまれ、ご本人やご家族の気持ちを聞いて看護をする時間はありませんでした。転職を考えたとき、死と隣り合わせの三次救急か、訪問看護か迷ったのですが、じっくり看護したいという思いが上回ったんです。また、訪問看護は医師ではなく看護師が主体となるスタイルなので、病院での経験を糧に、自らが主体となって看護できる点にも魅力を感じました。認知症に興味があったのも大きいです。年齢を重ねると救急は体力的に厳しくなるので、将来のためにも良い選択だったと思います。
自分のおばあちゃんに寄り添うように看護してほしい。
私が責任者を務める「こぐま訪問看護ステーション」は、総合ケアが運営する5つの施設に看護師を派遣しています。各施設に配属する看護スタッフは、だいたい3名前後。担当制ではなく、1人の入居者様を3名が交替で看護するシステムを採用しています。そのため、たとえばAさんが気付かなかった点にBさんが気付き、Cさんが判断を評価する…というように、さまざまな視点で患者様に向き合えるというメリットがありますね。自分が訪問した際に肌の乾燥やアザなどがあれば、SNSのグループで写真を共有するなど、一貫した看護ができるよう、ツールも活用しています。バイタルチェックや問診の結果、問題があれば医師に上申するのも私たちの仕事です。
看護師は、最も体調管理が必要な仕事だと思います。入居者様に接するからこそ、自分やご家族の体調が悪い時は、無理せず休んで病院に行ってほしいです。もし急に熱が出て休んだとしても、自社の施設に訪問しているので、スケジュールは柔軟に調整できます。事前に有給休暇を取りたいときも、希望を聞いてみんなでカバーする職場です。お子様の都合でお休みが必要になっても大丈夫。子育て経験者もおり、ママ・パパが忙しいのはみんな理解しています。また、オンコール当番で夜中に出勤した場合は、翌日を半休にするなど、無理がないように配慮もしています。夜勤もないので、夜勤のある病院勤務よりは肉体的なハードさも少なめです。
はじめて訪問看護を経験する看護師さんには、入居者様を自分のおじいちゃん・おばあちゃんだと思い、何をしてあげたいか、何を求められているか考えるように教えています。自分がしてあげたいケアを、自信を持って行ってほしいですね。もし技術面に不安があっても、私より看護師経験の長いベテランばかりなので、何かあれば一緒に配属されている先輩に頼れますし、コツも教われます。私自身も、管理者という立場ではありますが、ベテランの看護スタッフから学ぶことは多いです。また、13名中5名が男性の職場なので、男性もなじみやすいと思います。男女がどちらも活躍していることで、バランスの良い働きやすいチームです。訪問看護がはじめてでも、ここで一緒に成長しましょう。
管理者 看護師
2016年入社