#01 入居者様のご要望にお応えするために。職種を超えた連携を大切にしています。
Mさん
看護師(ナーシングホームOASIS藤が丘) 2018年入社
インタビュー INTERVIEW
01 職種間での協力が重要なだけに、相手の立場を考慮した伝え方を意識。
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インタビュアー
ファミリー・ホスピスに入職したきっかけを教えてください。
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Mさん
もともと学生のころから、在宅訪問の看護師として働きたいと思っていました。しかし、新卒でいきなり訪問看護師を務めることへのハードルの高さを感じたので、大学卒業後は病院に勤務し、2年間勤めたのち当社へ移ってきました。
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インタビュアー
ファミリー・ホスピスのどのような部分に魅力を感じたのでしょうか?
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Mさん
ご自宅を訪問するのではなく、施設内に入居されている方を訪問し、看護を行うという点ですね。何か困ったことがあった場合に周囲のスタッフに相談できるので、まだそれほどキャリアを積んでいない自分にとって、安心して働ける環境だと思いました。
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インタビュアー
実際に働いてみての印象はいかがでしたか?
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Mさん
非常にやりがいのある仕事だなと感じました。病院との大きなちがいは、入居者様のご要望が最優先されるということ。その方が、「今後どのように生きていきたいか」という気持ちに寄り添ってケアを行っていくのですが、そのために私たち看護師を含め、介護士、理学療法士、言語聴覚士といった、さまざまな専門職のスタッフがひとつになって協力する過程に大きなやりがいを感じました。
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インタビュアー
多くの方との連携が必要になるんですね。そのなかで、Mさんが心がけられていることはなんでしょう?
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Mさん
それぞれのスタッフが専門知識を持っていますが、自分の専門外の知識が求められる場面も少なくありません。そのため、私からほかの職種の方へ説明するときには、わかりやすく噛み砕いた伝え方を意識しています。たとえば食事介助についてであれば、介助を行うときの頭の角度や次のひと口を与える際の注意点など、非常に細かい部分までを書き出した紙を壁に貼って共有するように。ほかの職種の方にもわかりやすいように、相手の立場に立ったコミュニケーションを心がけています。
02 人と人としてのつながりの大切さを、日々実感しています。
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インタビュアー
「入居者様のご要望を最優先」とおっしゃっていましたが、具体的にはどのような要望があるのでしょうか?
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Mさん
施設のなかには、気管切開をされていてなかなか満足に食事を摂れないうえ、発語が困難な方もいらっしゃるんですね。とある入居者様も同じような状態だったのですが、スピーチカニューレを導入することで発声が可能になり、「この施設でどうしたいですか?」とお尋ねしたところ、真っ先に飛び出したのが「お寿司が食べたい」というひと言でした。
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インタビュアー
なるほど、そこから「お寿司を食べる」ということを目標にして、多くのスタッフの方と協力していくわけですね。
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Mさん
そうですね。言語聴覚士のスタッフと連携しながら、少しずつ食事の形態を上げるようにしていきます。その入居者様が発声できるようになった後、面会に来られたご家族の方が泣いて喜んでくださったことがあり、私自身も非常にうれしかったことを覚えています。
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インタビュアー
ご自身も、きっとそういう喜びにやりがいを感じていらっしゃるのでしょうね。
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Mさん
そうなんだと思います。入居者様のご要望を叶えるために、徹底的に行動をするのが私の信条でもあるので。訪問看護の制度上、難しいこともありますが、それでも必ず一度は実現の余地がないかを確認するようにしていますね。
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インタビュアー
素晴らしい心がけだと思います。
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Mさん
スタッフ同士の意見が分かれて衝突してしまうこともありますが、それも入居者様に対する思いの強さゆえだと感じています。今後も、入居者様ご本人からはもちろん、ご家族の方々からも、「この人たちに看てもらえてよかった」と思っていただけるように、利用者とその施設のスタッフという関係性を超えて、ひとりの人間として向きあっていきたいと思います。
1日の流れ SCHEDULE
AM
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夜勤の看護師からの申し送りを受けます。申し送り終了から訪問開始までの短い時間を活用し、率先して入居者さまのもとを訪れ、あいさつしたりするようにしています。
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各お部屋を訪問し、ケアを開始。バイタルチェックや点滴セットの交換、食事介助など、入居者様によってさまざまな対応を行います。その後、その日の訪問スケジュールに沿ってお部屋を訪問していきます。
PM
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1時間のお昼休憩。11時30分から、12時30分から、13時からの3グループに分かれて休憩を取ります。この日は2番目のグループでした。
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事務所内でケアカンファレンス。理学療法士や言語聴覚士、介護士のスタッフを交えて、それぞれの視点から各入居者様についての具体的なケア内容の情報共有や意見交換を行います。
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午前と同様、訪問スケジュールに沿って入居者様への訪問を実施します。
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夜勤者への申し送りを行います。
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当日の業務を終えたら、着替えて退勤します。