インタビュアー

前職は、どちらに勤務されていたのでしょうか。

Kさん

有料老人ホームで、介護士として働いていました。入職して2年目のころに、知り合いだった看護師の方にファミリー・ホスピスで働かないかとお声かけいただき、当社へ移りました。

インタビュアー

転職に際して、不安はありませんでしたか？

Kさん

もともと医療依存度の高い方に対する支援やケアに興味がありましたが、自分に務まるのだろうかという気持ちはありましたね。しかし以前の職場と異なり、看護師の方が常駐していて、常に側にいてもらえる環境なので、そういった部分では安心して働き始めることができました。

インタビュアー

多少の不安を抱えながらも、ご自身が関心を寄せる仕事に挑戦することができたんですね。

Kさん

入社当初、非常によい上司と巡り会えたことも大きかったです。具体的なケアの方法を指導してもらったことももちろんですが、とても楽しそうに仕事をされている姿に刺激を受けました。スタッフみんなで楽しく介護をするというのはとても大切なことなんだな、と身をもって実感しました。

インタビュアー

いまでは、ご自身が先輩の立場として指導にあたることもあるかと思うのですが。

Kさん

そうですね。そんなときには、これまでに自分が教わったことを惜しみなく伝えるようにしています。そして、何より笑顔をモットーに。こちらの表情によって入居者様の反応が大きく変わるというのも、これまでの経験で学びました。

インタビュアー

現在は、サービス提供責任者を務められているそうですね。

Kさん

はい。入職から4年目でサービス提供責任者に就任しました。ケアプランに基づいたサービス内容の組み立てや介護士スタッフの勤怠シフトの調整、そのほか入居者様のカルテや伝票、担当者会議の記録といった書類をチェックする役割を担っています。

インタビュアー

現在は、ほとんど現場に出ることはないのでしょうか？

Kさん

以前と比べると、たしかに現場に出る機会は減りましたね。しかし、入居者様のお顔を直接見た方が、状況がしっかりと把握できるため、いまでも週に1度は入居者様のもとを訪問するようにしています。入居者様やご家族の方からの相談や、現場スタッフからの質問を受けることも多いので。

インタビュアー

サービス提供責任者として仕事を行ううえで、大変なことはなんですか？

Kさん

入居者様に対してのケアは、想定通りにいかないことも少なくありません。可能な限りその方のご要望にお応えしたいという気持ちがありますが、なかにはどうしても実現できないこともあります。スタッフ一人ひとりが、「こういう風にケアをしてあげたい」という思いが強いからこそ、ときには意見がぶつかってしまうことも。そのような場合に中立な立場でいることは難しいと感じますね。ただ普段はめったに衝突することはなく、スタッフ同士の関係性は非常に良好です。

インタビュアー

責任者という立場ならではの悩みですね。では最後に、今後の目標を聞かせてください。

Kさん

入居者様やそのご家族様に「ここに来てよかった」と感謝のお言葉をいただけるときがこの仕事をしていて一番うれしい瞬間でもあります。私自身、介護や医療の知識をいっそう身につけ、その内容を周囲のスタッフに共有することで、さらに喜んでいただけるような支援やサービスにつなげていけたらなと思っています。スタッフ全員で一丸となって、入居者様お一人おひとりと向きあっていきたいです。