私はこれまで長年、自営業として看板事業や福祉事業に携わってきました。
入社直前までは東京で仕事をしていましたが、大きな案件が一区切りついたことや年齢的な節目を迎えたこともあり、大阪へ戻ることにしました。
そのタイミングで、「今までとは違う世界を見てみたい」「もっと社会勉強がしたい」という気持ちが強くなりました。
管理員の仕事については、それまでほとんど知識がなく、もちろん経験もありませんでした。
そんな中、自宅近くで働けるマンション管理員の募集を見つけました。
最初はまったくの未経験でしたが、実際に働いてみると管理業務だけではなく、工事の手配や居住者様対応など、さまざまな経験ができる仕事でした。
今振り返ると、この仕事との出会いは本当に偶然だったと思います。でも、その偶然が新しい世界への一歩となり、自分にとって大きな転機になりました。
63歳からの新たな挑戦。管理員の仕事で広がった世界
この仕事を始めてから、自分自身にも変化がありました。
私は長年自営業をしていたこともあり、自分の考えで仕事を進めることが当たり前でした。しかし管理員の仕事は、一人で完結するものではありません。
一緒に働く管理員や会社の担当者、多くの居住者様との関わりがあります。
特に現場の先輩管理員にはたくさん助けていただきました。丁寧に教えていただき、わからないことがあれば何でも相談できる環境だったので、未経験でも安心して仕事を覚えることができました。
管理員として大切にしているのは、居住者様に寄り添うことです。
高齢の居住者様から相談を受けたり、入院から戻られた方にお声掛けをしたりすることもあります。
そんな日々の中で、
「ありがとう」
「助かったよ」
と声を掛けていただけることがあります。
その言葉を聞くたびに、この仕事をしていて良かったと感じますし、人との関わりを通じて柔軟性や協調性も身についたと感じています。
特に印象に残っているのは、コロナ禍明けに開催したクリスマスイベントです。
管理組合の皆様と協力しながら、キッチンカーや大道芸人さんの手配、さまざまな企画の準備を行いました。
準備は決して簡単ではありませんでしたが、「子どもたちに喜んでもらいたい」「居住者様に楽しんでいただきたい」という思いでみんなが力を合わせました。
当日は大勢の方に参加していただき、大盛況のうちに終えることができました。
後日、「あのイベントは本当に良かった」と声を掛けていただいた時は、とても嬉しかったですね。
管理員の仕事は清掃や点検だけではなく、人と人をつなぐ役割もあるのだと実感した出来事でした。
私が勤務するマンションは500戸を超える大規模マンションです。
設備点検や工事対応、居住者様からの相談など、毎日さまざまな出来事があります。
例えば、周辺環境の変化によって建物へ直射日光が入りやすくなった際には、「こうした対策をしてはどうでしょう」と提案し、実際に検証が進んだこともありました。
もちろん管理員として決まった業務はありますが、それだけではありません。
毎日同じことの繰り返しではなく、日々新しい発見があり、多くの人との出会いがあります。
だからこそ飽きることがありませんし、自分自身の勉強にもなっています。
大規模マンションならではの幅広い経験ができるのも、この仕事の魅力だと思います。
管理員の仕事に興味を持っている方がいれば、ぜひ一度挑戦してみてほしいですね。
私自身、まったくの異業種からのスタートでした。
それでも多くの人と出会い、さまざまな経験を積みながら楽しく仕事を続けることができています。
今まで知らなかった世界を知ることができますし、人としても成長できる仕事だと思います。
私が実際に働いて感じているのは、
「プラスになることはあっても、マイナスになることはない」
ということです。
これからも居住者様との出会いを大切にしながら、マンションで暮らす皆様のお役に立てるよう、この仕事を続けていきたいと思っています。
看板事業・福祉事業などを展開する会社の経営に携わりながら、ライフサポーターとして勤務。