実は、保育系の学校出身ではないのです。最初に就職したのは空調メーカー。総務業務を担当しており、結婚して退職してからは三人の子どもを授かり、ずっと専業主婦をしていました。学童保育支援員として働くことになったのは母がきっかけ。母が学童保育の仕事をしていたのですが、ある日、急遽母の代わりで仕事を手伝う機会があったのです。やってみたら楽しく、非常にやりがいを感じました。そこで求人を探して、ここで働き始めたのが2001年です。ちょうど同年代の子どもを育てていることもあり、すぐに慣れることができました。仕事は家で身に付けた子育ての知識を職場で、職場で得た知識を家で試すといった繰り返し。子どもがいることを大いに活用できました。自分の子どもたちは、同世代の子どもを指導している私に多少嫉妬していたかもしれません。長男は27歳になりましたが「仕事の話をしている時が一番楽しそう」と今では応援してくれています。この仕事で大切なのは子どもの小さな変化に気付けること。悩んでいるようであれば声をかけ、解決に向けて動くことができます。変化にいち早く気付けるのは、普段自分自身の子どもと接しているからこそです。
今後の拡大が見込まれる学童保育には、新しい発想が必要です。
M・Kさん
学童保育支援員
三人の子どもを育てた経験を、学童の現場で活用しています。
一人ひとりの個性を伸ばせる人材育成を大切にしています。
学生時代はどちらかと言えば子どもは苦手なほう。そんな私が今では保育士と児童厚生員の資格を取得して、多くの子どもと接する仕事をしている。人生何が起こるかわかりません。知識も経験もないからできないと考えている方もぜひチャレンジしてほしいです。仕事は入った後に先輩が基本から教えていきますので心配はありません。私も新人のころは非常に助けられました。保育に関するベテランの先輩が多く、さまざまなことを学びながら成長できる環境です。仕事をするうえで大切にして欲しいのはチームワーク。支援員には工作が得意な人、身体を動かすのが得意な人、運営業務が得意な人など、各自がそれぞれ得意な分野を持っています。みんながすべての仕事を完璧にこなす必要はありません。それぞれの個性や能力を発揮しながら適材適所で仕事を進めていければいいのです。チームで理想の組織をつくっていくといっていいでしょう。お互いに切磋琢磨しあいながら、ゆくゆくは運営面においても自由に意見や提案を出してください。学童保育は今後さらに拡大が見込まれる分野です。新しい方の柔軟な発想を待っています。