介護職を志したのは、高校時代の体験学習で高齢者福祉施設に行ったことがきっかけでした。それまでは介護というと、ただ入浴や食事を介助するイメージでしたが、現場を見てみると認識が一変。ご利用者に合わせてケアの仕方や声かけを工夫していて、「こんな奥深い仕事をしてみたい」と感じ、福祉の大学に入学しました。『きらくえん』は2つ目の職場で、理念に共感したのが入職の理由です。どんなに重い障がいを抱えていても、地域の中でその人らしく過ごせる暮らしを築いていく「ノーマライゼーション」という考え方があり、その実現を一緒に目指したくて応募しました。当法人ではさまざまな形で理念の具体化を目指しており、そのひとつが「ふるさと訪問」という取り組みです。ご利用者を生まれ故郷にお連れして、思い出を振り返っていただくのですが、施設に戻った時の表情を見ると、皆さんキラキラと輝いています。その方の今の姿だけでなく、過去まで理解を深めて日々のケアに取り組む姿勢は、『きらくえん』ならではの魅力です。
きらくえんで深まった介護観。子育てとの両立を支援してくれる仲間たちとご利用者の笑顔づくりに励んでいます。
『きらくえん』で働いてから、産休・育休を計3回取得しました。もともとはグループホームに所属していたのですが上司に相談し、復帰後より夜勤のない認知症対応型デイサービスで働いています。第一子の育休明けのときは、正直なところ両立できるかどうか不安が大きかったです。でも、職場のみなさんの理解があり、子どもの関係で休むことになっても「いいよ!」や「大丈夫、大丈夫!」と明るく声かけしてくれたので助かりました。同じように子育てしているスタッフもおり、育児の話がしやすいのもうれしいですね。休みも調整をしてもらえて、子どもの学校行事などに参加できるのもありがたいです。職場の環境に恵まれていると感じるからこそ、「私もみんなのためにがんばらないと」という気持ちになり、これまで以上にやる気に満ちあふれています。助け合いの精神が浸透している職場で働けて、感謝しかないです。
介護で一番大切なのは、お互いの信頼関係なのだと心から理解した出来事がありました。そのご利用者は当初、入浴に難色を示されていて、どう関わっていくかが課題でした。とはいえ、なにか画期的な方法があるわけではないので、チームのみんなで徹底したのは毎日の声かけです。ことあるごとにご利用者のもとへ行き、コミュニケーションを重ねていった結果、少しずつご自身のことを話してくださるように。その内容を切り口にして話題を広げ、全員で会話を続けていくと、あるときお風呂に入ってくださったのです。あがられたあとに「すごく気持ち良かった」とおっしゃっていただけたのがうれしくて。よかったと胸をなでおろすのと同時に、お風呂に入りたくない理由は職員との関係性にあったのだと気づきました。また、チーム全体で協力してむずかしい問題を解決できたことが自信になり、それ以来チームでどう課題に向き合うかに興味を持ち、力を入れています。いまは子育てのこともあってチームのみんなから支えられてばかりですが、今後は支える側に回って、チーム全体でより良いケアを追求していくことが私の目標です。
入社:2011年