奈良名物として知られる”柿の葉すし”は海のない奈良県南部地域で生まれた郷土料理です。1903年創業の『柿の葉すし本舗たなか』は伝統と革新をコンセプトに地元の食文化である柿の葉すしの魅力を全国に発信する柿の葉すし専門店として2023年に創業120周年を迎えます。こちらのページでは、今日までに至る当社の歴史や職場環境、仕事等についてご紹介します。
安心・安全な商品をお届けするために
当社はテクノパークなら工業団地内に本社工場を構え、1日平均5万個の柿の葉すしが製造可能な設備を整えています。ここでは伝統の味を守り、徹底した品質管理と働きやすさを2本柱に独自の発想で研究を重ね、経験豊かな職人の技をベースに微妙な水加減、絶妙な蒸らし時間など、人によるバラつきをできるだけ減らし安定した仕上げを目指しています。環境は人を創り、人は品質を創ると考え、働きやすい環境と人に優しい工場で作られる商品は、味・品質はもちろん、パッケージに至るまで「味は心」という社是のもと心のこもった商品づくりを目指してたなかのこだわりと、ポリシーが貫かれています。
製造
柿の葉すしの製造・包装・出荷をはじめ、柿の葉の洗浄・検品、また柿の葉すし以外のすしの製造では製造・包装・出荷に加え、煮炊きものの仕込みなども主な業務です。従業員は制服に着替え、ローラー掛けをし、エアシャワーを浴び、手洗いを済ませて業務にあたります。各工程には基本的なルールとマニュアルを用意しているので、未経験の方でも少しずつ業務を習得して頂けます。
《柿の葉すし製造工程》
洗米→浸漬→炊飯→むらし→酢打ち→冷却(ほぐし)→成型→ネタ乗せ→包み込み→プレス
当社では厳選したネタを使用し、米は滋賀県産の日本晴れを特別栽培米として契約農家で栽培、柿の葉は専用工場で洗浄・検品したものを使用しています。味の決め手はプレス工程でプレスすることで空気を抜き、味の熟成が始まります。
奈良の食文化を全国に発信しています
明治後期、五条駅前の商店街で食堂を営み、夏限定で作っていた柿の葉すしが当社の柿の葉すしの始まりとされています。この柿の葉すしが次第に名物となり、昭和48年、柿の葉すし専門店として法人化。柿の葉のある夏場にしか作れなかった柿の葉すしを、年中作れるよう、柿の葉の保存技術の研究や、一口サイズに揃えるなどの改良を加え、柿の葉すし本舗たなかとして、現在の基盤が築かれました。そして昭和54年、天皇皇后両陛下が奈良へご幸洛の折当社の柿の葉すしを献上させて頂くという栄誉を賜りました。献上柿の葉すしのいわれはここに由来し、現在では五條本店・なら本店を中心に、関西・中部・関東地区に34店舗を展開しています。
販売
当社ではロードサイド店・百貨店内店・駅ナカ店の形態があり、中でもロードサイド店では地域密着型と観光立地型、百貨店内店においては郊外型とターミナル型など、店舗特性に応じた商品ラインナップや販売スタイルで日々販売・接客を行っています。店舗ではまず、商品のPRや陳列の工夫、お客様へのお声かけを通じて柿の葉すしの魅力を伝え、当社のファンになって頂けるよう、年間企画の充実や、おもてなしの質向上に取り組んでいます。
営業
当社では直営店以外にも主要な駅・空港・サービスエリアの一部で委託という形で商品をお取り扱い頂いており、営業課員はそういった既存の取引先への訪問・提案業務を行っています。また、地方百貨店でのお中元・お歳暮などのギフト対応、イベント催事対応など、地方への出張を伴うこともあります。その他、法人・一般顧客からの大口注文の対応など、各自目標を定め、日々柿の葉すしの新たな可能性を追求すべく、営業活動に取り組んでいます。
人が成長し、誇りとやり甲斐が持てる環境を目指して
当社では、個人の成長が会社の成長と考え、社内外の研修の実施や、資格取得の助成制度、業務の改善提案制度などを導入し、半期ごとに表彰を行っています。また、明確な人事評価制度を設け、公平な基準のもと頑張りが正当に評価され、賞与や昇給に反映される仕組みを導入しています。結果についても、個人目標と考課面談を通じて、フィードバックを行うことで客観的に自身を見つめ、成長できる環境を目指しています。