利用者様とそのご家族とのコミュニケーションを大切に
専門職に就きたいと思い看護師を目指す
看護師を目指すことを決めたのは、中学3年生の頃でした。進学について考えている時に、母に勧められたことがきっかけです。当初は、自分が看護師になることなど想像もしていませんでした。ですが、その頃はちょうど就職難の時代で、知り合いのお兄さんやお姉さん達の就職先が決まらないということもよく見聞きしていました。仕事がないので資格を取るために勉強を始めた、という話も時折耳にしていたんです。そんな状況にあったため、中学生ながらに将来のことを考え「私は資格の勉強を学生のうちからして、手に職をつけたい」と思うようになり、5年課程の看護科がある学校に通うことを決意しました。
利用者様の生活をしっかり見守られることがやりがいです
看護師になってからは、様々な病棟を経験しました。中でも急性期病棟を担当していた時は、業務時間内に対応しなければならないことが膨大で、患者様とじっくり向き合うことができませんでした。1日に7名くらいの患者様を担当するのですが、検査や手術・緊急入院の対応もあれば点滴などの処置や認知症の方の対応等もあり、必須の業務だけで1日が終わってしまうという状況だったんです。そのため、患者様の身の回りのお世話が十分にできないこともあり、もどかしさを感じていました。ですが、現在は病院ではなくケアホームのため1日のリズムが比較的安定しており、利用者様の身の回りのことは気づけばはすぐに対応できる(例えば爪が伸びていたらすぐに切るなど)環境があります。また、職種の違うスタッフ間で情報共有する時間もしっかり取れるため、利用者様の生活を丁寧に見守ることができ、とてもやりがいを感じています。時間にも心にも余裕を持って働くことができている、と実感しています。
利用者様とご家族とのコミュニケーションを大切に
仕事をする上で大切にしていることは、利用者様とそのご家族とのコミュニケーションです。プライマリケアホームは病院ではなくご自宅のため、ご家族が会いに来られる頻度が多く、私たちスタッフもご家族と顔を合わせる機会が多くあります。その時に、ご家族の方が気軽に話せて信頼できる関係でいることって大事だと思うんです。顔見知りになり信頼関係が築けていたら、質問もしやすいと思いますし「この人なら良いかな」「しっかり見てくれてるんだな」と安心していただけると考えています。だから、私は特に用事がない時でもご家族にお声かけさせていただき、利用者様の様子などお話しするようにしています。ケアホームというご自宅での看護だからこそ、利用者様はもちろんそのご家族にも安心して任せていただけるよう、信頼関係を築くことを重要視しています。
取材日:2025年2月
