入居者様一人一人が過ごしやすい施設に
母の病気をきっかけに、介護業界へ
介護業界で仕事を始めたきっかけは、母の病気でした。私が高校生の時に母がALS(筋萎縮性側索硬化症)という特定疾患を患いました。そこから、父と私の2人で、徐々に身体が動かなくなる母の介護を行う生活が日常になりました。振り返ってみると、今でいうヤングケアラーだったなと思います。ですが、大切な母の介護は大変だったという思い出ではありません。
そんな日常を送っている中で、私自身まだ高校生だったため進学について考えるタイミングが訪れました。将来を考えた時に、母が「苦しくない」「痛くない」介護をするためにはどうしたら良いか学びたいと思い、介護の専門学校に通うことを決めました。ですが卒業前に母が亡くなってしまい、資格は取ったものの母の介護をすることはなくなってしまいました。それからは、母の介護は必要なくなりましたが「それなら介護士として働くぞ!」と気持ちを切り替え、就職することにしました。
それ以来現在に至るまで介護業界に従事していますが、母の介護経験があったからこそ、入居者様やそのご家族の立場で物事を考えることを常に心がけています。
一人一人の人生に寄り添った介護を行うために
HYUGAに入社したのは、相談員として働きたいと考え転職活動をしていた時に求人を見たことがきっかけでした。相談員とは、施設に入りたい方に説明を行う仕事なのですが、介護とは違って入居前から入居希望者やそのご家族と多くの会話をすることができるんです。そうすることで施設に来る前のこと、例えば「元気だった時はこんな仕事をしていた」「すごく家族想いの人で」などの話を聞くことができるため、一人一人の人生を踏まえて入居後のことを考えることができます。しかし、せっかく得られた情報も伝達ができなければ意味がありませんので、私が相談員として入居者様そのご家族と施設の橋渡しの役割をしたいと思い、相談員になることを決意しました。
中でもHYUGAを選んだ理由は、入居者様が過ごしやすい施設を運営している企業だと感じたためです。プライマリケアホームひゅうがは、ベッド数が多く看護師が常駐しており医師との連携がスムーズです。さらに、他社では聞いたことがないような入居者様に負担の少ない独自の料金設定など、様々なことが入居者視点で考えられている点に魅力を感じました。
入居者様の願いを深く理解し、実現できる施設を目指したい
施設長としての仕事は、入居者様が過ごしやすく職員が働きやすい環境を作ること、そしてその状態を継続することだと考えています。今はまだ施設長になって1ヶ月のため、現状を知ることを重視していますが、今後はより良い環境にするために、運用方法の改善や仕組みの構築を行なっていくつもりです。
そのうちの1つとして、入居者様が施設でどう過ごしたいのか、その理由や背景まで深く知り、それを叶えられる環境を整備したいと考えています。入居者様の中には「この施設で最期の時を穏やかに迎えたい」という方もいれば「積極的に治療をしていきたい」という方もいらっしゃいます。十人十色のお気持ちがあるのですが、時には容態が急変されるということもあるため、その時に入居者様の要望を叶えられる状態を整えておきたいと考えています。そのための第一歩としては、まずはご本人がご自身の気持ちを認識しておくこと、そしてご家族や私たち施設の職員がその気持ちを知り、理解することが重要だと思っています。また、それを叶えられるような施設内の雰囲気作りも行なっていきたいと考えています。
取材日:2025年1月
