医療の課題解決のため、薬剤師という枠にはまらず幅広い挑戦をしたい。
もっと一人一人の患者様と深く向き合いたいと考え入社
社会人として最初に担当したのは総合病院の整形外科でしたが、約2年半経った頃からがん病棟の担当となりました。そこでの経験は私にとって転機となったのです。整形外科では、通う患者様が少しずつ回復し、最終的には治って通院を終える方がほとんどで、私もいつも明るい気持ちでお別れをすることができていました。しかし、がん病棟では担当していた患者様が亡くなることも多く、そのような状況を目の当たりにして、自分の薬剤師としてのあり方について深く考えるようになったのです。
もちろん、薬剤師として目の前でやれることは精一杯行っていました。ただ、それだけではなく、病気を予防することや未病への取り組みを活動として行いたいと思うようになりました。また、病気になったとしても最期の時を病院で過ごすのではなく、自分が暮らしてきた自宅で過ごすことができる在宅医療に魅力を感じるようになったのです。その結果、在宅医療や未病への取り組みができる調剤薬局で働きたいと強く思い、転職しました。
その後、在宅医療を行っている他社の調剤薬局を1社経験した後、きらり薬局に入社しました。以前勤めていた調剤薬局はエリア単位で広く患者さんを診ていたため、一人ひとりとの対話や関係性が浅くなり、満足できる活動を行うことは叶いませんでした。一方で、きらり薬局は店舗単位で在宅を行っているため、一人ひとりの患者様としっかり向き合い、丁寧に対応することができます。そこが私にとって最も魅力的なポイントですね。今は、患者様や患者様に関わるさまざまな方から多くの相談をいただき、とても充実した毎日を過ごしています。
やりがいは患者様や施設職員からの感謝の言葉
私が患者様と関わる時にもっとも大切にしていることは、一人一人の生活を見て患者様の本質を知ることです。薬剤師として、配薬やお薬の整理をすることは当然のことだと思っています。だからこそ、お薬のことだけでなくそれ以外の話もしっかり聞くようにしています。普段から世間話や思っていることなどを話せる関係ができていると、患者様がお薬や病気のことで不安や疑問を感じた時にも、すぐに本音で話せると思うんです。病気の患者様やその家族の方たちは、頼れる人が1人でも増えるとすごく心強いと思っています。私は、患者様が何か困った時に迷わず頼れる様な関係性を築くことを目指しています。
その様な対応が皆さんにも伝わったのか、実は患者様や施設職員から感謝の言葉をいただけることも結構あるんです。中でも1番嬉しかったことは、ある患者様のご家族から「主人は鈴木さんが来るのをいつも楽しみにしているんですよ」という言葉をいただいたことです。この時は、患者様との関係性を築くことを意識してきて本当に良かったと感じた瞬間で、心から嬉しかったことを覚えています。
より患者様の生活に寄り添えるサービスを構築したい
これからも、もっと患者様の生活に寄り添えるサービスを構築したいと考えていて、まずは「箕輪町店」を地域ナンバーワン薬局にしたいと思っています。処方箋を持って来る患者様や在宅の患者様はもちろん、それ以外にも零売を行なっていき、訪れるすべての方に支持されて選ばれる薬局にしたいです。
そのための第一歩として箕輪店の知名度を上げたいと思っています。細かいところですが店舗の前の照明を変えてみたり、チラシを作って近隣に配ったりして、まずは知っていただき、その上で地域の薬局として選んでいただけるよう次の取り組みも考えたいと思っています。
また、他にも取り組みたいと思っていることがあるんです。近年、高齢者の独居による孤独死が増えていますが、それを防ぐために在宅医療を使ってもらえると良いのではないかと思っているんです。ただ、まだまだ在宅医療の存在自体知らないという人はとても多く「自宅にお薬を届けてもらえるなんて知らなかった」というお声も耳にするくらいです。だから、将来的には、在宅医療について周知する活動も行えたらと思っています。構想段階ではありますが、エリア長に相談しながら、様々なことに挑戦したいと考えています。
取材日:2024年11月
