


枚方療育園で働くようになったのは本当に偶然で、たまたまその年の学校の実習先だったというのがきっかけです。現場に行く前は、正直に言うと重症心身障害者施設でのリハビリに非常に高いハードルを感じていました。しかし、いざ利用者様と関わってみると思った以上に楽しく、時折笑顔を見せてくださるとうれしい気持ちになります。もともとは子どもを対象にしたリハビリ職に就こうと考えていたのですが、実習が終わるころには当センターで働きたいと決意していました。そこには、想像もしていなかった良さがあることを教えていただいた恩を返したいという想いもあります。入職から2年以上の歳月が経ち、一般病棟ではなかなか経験できないことにたくさん関われました。当センターでの日々は非常に充実しています。
一般病棟との大きな違いは、退院というひとつの区切りがないことです。当センターは病院でもあり施設でもあるため、利用者様の暮らしは続いていきます。退院までにどういう状態にしておきたいと決めてプログラムを組むのではなく、普段の生活を少しでも向上させるという観点から継続的なアプローチを続けるので、これをすればいいというものがありません。そこはむずかしいところですが、どのように暮らされているかを直接観察して、自分なりに方法を考えていけるのは魅力です。重症心身障害者の方へのリハビリは論文も少なく、エビデンスがない中で模索することも多々あります。なにより、症例と向き合うよりも人と向き合い、その方の生活に寄り添う発想でアプローチをしないといけません。そこに面白さを見出せる人は、夢中になれる仕事だと感じます。
より良いリハビリを行うためにも、日々勉強は欠かせません。毎日少しずつ知識を増やせるように、出勤より早い時間に来て過去のカルテを読み込んだり、教科書を読み返したりしています。最近では業務に慣れてきて気持ちに余裕もできたので、職域の違う職員にも積極的に関わりながら、仕事でわからないことを質問するようになりました。作業療法士以外の知識や考え方にふれることで、リハビリへの理解を深めています。また、利用者様から学ぶことも多いです。最適なアプローチを考えるため、お食事をはじめ普段の生活を見学させていただくことがあるのですが、その際にたくさんの気づきがあります。利用者様をもっと笑顔にできればうれしいので、これからもできることを増やし続け、暮らしを支えるリハビリを提供していきます。
8名の作業療法士を2~3名でチーム分けしており、私が所属するチームは、この道20年以上のベテラン職員と1年違いの後輩の3名で3.6.10病棟の利用者様を担当しています。同じ病棟の多職種の人たちとの仲も良く、一体感を持ってお一人おひとりの利用者様をサポートできる体制が整っています。
枚方療育園には1年以上勤務を続ける職員を対象に、年5日間の休暇と5万円の手当を支給するリフレッシュ休暇制度があります。私の場合で言えば、これまで旅行や愛犬とのふれあいの時間に利用してきました。プライベートもきちんと充実させられる環境があるからこそ、日々の仕事も力を入れてがんばれます。
利用者様とゆったり過ごせる時間もあるので、人と接するのが好きな方が向いていると思います。また、積極的にリハビリしてもらえるように、利用者様の好きな音楽を流したり、利用者様の私物の人形をうまく使った運動を考えたりと、意欲を引き出す工夫が必要になるため、物事を楽しんで考えられる方にもピッタリです。



働く人にも、優しい場所を提供したい。それが私たちの願いです。
さまざまな職種に加え、ゆとりある勤務体系が整った当法人。きっとあなたに合った働き方ができるはずです。「興味はあるけれど勇気が出ない」「どんな職場かわからないと不安」といった声も気軽にお聞かせください。
