


前職では認可保育園で働いていたので、重度心身障害者施設で働くのは初めての経験です。これまでは0歳児~6歳児の保育に取り組んでいたので、子どもから90代の大人まで幅広い方へサービスを提供する枚方療育園での仕事は新鮮でした。成人した方へ保育の経験が活きないかというと、そうでもありません。たとえば、言語でのコミュニケーションが苦手な利用者様と向き合う場合は、小さな反応を見逃さないようにしながら感情を探っていくのですが、これは乳幼児への向き合い方を応用できます。ほかにも個別活動の時間には、内容に違いがありますが、本の読み聞かせや粘土遊びなども実施するため、意外と共通点は多いです。当センターで働けば、保育士という仕事の可能性を広げられます。
保育園であれば、職員は保育士だけでしたが、当センターでは看護師や介助スタッフとも話し合いながら業務を進めていきます。そうすると、同じシチュエーションに対して保育・医療・福祉の3つの視点から意見が出てくるので勉強になります。これまでも、たくさんの学びを得られました。年2回、同じ病棟を担当する全職種が集まって個別支援のミーティングを開催しているのですが、非常に多くのアイデアが飛び交います。利用者様にとって、なにが最適なのかはいつも頭を悩ますところで正解はありません。ですが、絶対的な答えがないから面白いとも言えます。どうすれば利用者様の暮らしがより良くなるかを、みんなで知恵をしぼって考え、実践していく感じが大好きです。
最近、ある利用者様がお食事に難色を示されるようになりました。その方はミキサー食を召し上がられており、シリンジと呼ばれる注射器のようなものでお口へ料理を運んでいます。どうすれば以前のように召し上がっていただけるようになるのか悩んでいたところ、シリンジの形がロケットに似ていることに気がつきました。次のお食事の機会では、シリンジをロケットのように飾りつけ、「いまから発射するよ」と言うと利用者様は大喜び。日常の1コマに遊び心を加えると、つくれる笑顔があるのだとあらためて学べました。この仕事に携わるからには、すべての利用者様に1日1回は笑っていただきたいと考えながら日々の業務に取り組んでいます。みなさまと向き合い、ちょっとしたところを工夫して、笑顔をたくさんつくっていきたいです。
人と深く関わりたいというマインドを持った方に向いていると思います。うまく自分の状態や感情を伝えられない利用者様もいらっしゃいますので、おむつ交換やお食事のときに、なにかいつもとご様子が違うなといった違和感を持てるかどうかが大切です。言葉にするとむずかしいですが、その方に興味を持って接すればしっかり気づけますよ。
年2回ある職員旅行が大のお気に入りで、みんなと観光を楽しんでいます。また、勤続5年・10年・20年の節目にある研修旅行の行き先は、すべて海外です。旅先での経験を活かして、ハワイの音楽をかけて利用者様と踊ったり、水中メガネをかけながら海の映像を眺めたりと旅行気分を味わえるレクリエーションを担当病棟で開催したこともあります。
個別支援というスタイルが性に合っているからです。その方の想いに寄り添うケアを考えられることにやりがいを感じています。人間はどなたもタイプが違うので、ある方でうまくいった方法が、別の方でもうまくいくとは限りません。そのあたりが楽しいので、10年以上にわたってあきずに続けられています。



働く人にも、優しい場所を提供したい。それが私たちの願いです。
さまざまな職種に加え、ゆとりある勤務体系が整った当法人。きっとあなたに合った働き方ができるはずです。「興味はあるけれど勇気が出ない」「どんな職場かわからないと不安」といった声も気軽にお聞かせください。
