


介護業界を志したのは、思い返せば高校卒業を間近に控えた頃だった気がします。就職か進学かで迷っていた私に「介護職は今後需要が高まるはず」と介護の道を勧めてくれたのは母でした。確かに手に職を持っておくべきと感じた私は、介護系の専門学校へと進学。そこでは、想像以上に孤独を感じているお年寄りが多いことを知らされました。そんな方の力になりたいと、卒業後は介護老人保健施設で10年ほど勤務しましたが、30歳を迎えたのを機にさらに自分の力を試したいと考え、特別養護老人ホームである津田荘に転職。夜勤帯は介護職のみとなるため責任は伴いますが、以前から希望していた介護中心の支援ができ、利用者様と密に関われることに喜びを感じています。
食事や入浴、排せつ介助をはじめとした身体介護を通して、利用者様の快適な日常生活を支えるのが、主要な担当業務。そのほかにも、該当の研修を修了した認定特定行為業務従事者として、たんの吸引、胃ろう利用者様への経管栄養の準備などを手がけています。当施設には経管栄養の利用者様が約10名いらっしゃるので、準備に少し時間はかかってしまいますが、業務を引き継ぐ看護師の手間を省くことを心がけています。また、入職時に先輩から受けた指導は、仕事の大きな支えになっており、一人ひとりに合わせた介護を徹底することができています。
高齢者介護に携わる身として大切にしているのは、利用者様の心の声に向きあうことです。津田荘には、自分の気持ちを声に出して表現できる方もいますが、表現できない方も多いのが実情です。利用者様の表情や行動をよく観察し、うまく気持ちをくみ取れるようになりたいですね。もうひとつ、良質な介護を行ううえで重要なのは、チームが一体となることです。しかし、毎日顔を合わせる同僚であっても価値観は異なり、すべての意見を取り入れたケアの実践は困難です。広い視野を持ち、相手の意思を尊重する姿勢が大切です。職場全体で利用者様のニーズを見抜く力を磨けば、目指すべき介護の形が明確になると思います。
年齢の近い職員が多く、コミュニケーションは活発に取れていると思います。普段から円滑に意思疎通を図っていることもあり、何かわからないことがあったときでも気さくに相談できる雰囲気なのがうれしいですね。そんな働きやすい環境のためか、当施設では10年以上勤務を続けている先輩方が過半数を占め、私自身もすでに居心地のよさを実感しています。
枚方療育園では、福利厚生に永年勤続旅行が用意されています。これは勤続5年、10年、20年の節目に、日本国内からハワイ、ヨーロッパといった海外まで、本人希望をもとに研修旅行をプレゼントしてくれるものです。しかも交通費、宿泊費、食費などはすべて法人側が負担。もう少し先のこととはいえ、腰を据えて仕事をするうえでの活力の一端となっています。
利用者様とのやりとりはもちろん、職員同士の情報共有、ご家族様への連絡など、介護職員の業務にはさまざまなシーンで協調性が求められます。相手の気持ちを想像できる優しい心、明るく穏やかに人と接する姿勢、失敗を謙虚に受け止めて改善へとつなげる責任感、あるいは向上心を持って業務に取り組める方ならば、すぐにでも活躍できるのではないでしょうか。



働く人にも、優しい場所を提供したい。それが私たちの願いです。
さまざまな職種に加え、ゆとりある勤務体系が整った当法人。きっとあなたに合った働き方ができるはずです。「興味はあるけれど勇気が出ない」「どんな職場かわからないと不安」といった声も気軽にお聞かせください。
