“なぜ”を考え、
“どうすれば”を一緒に探す。

Interview

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  平成福祉会へ入職したきっかけを教えてください。

  「人生に寄り添う支援がしたい」
  ―平成福祉会との出会い―

  前職では、長期療養型の病院で作業療法士として勤務していました。
  日々、多くの方の最期に立ち会う中で、「もっとその人らしい時間を作れたのではないか」「この方は病院に来られる前、どんな生活を送られていたのだろう」と思いを巡らせることが増えていきました。
  
  単にリハビリを提供するだけでなく、一人ひとりの「これまでの暮らし」に寄り添い、これからの時間を豊かにする支援がしたい――。その想いが強くなり、生活の場である介護施設で働くことを決意しました。
  数ある法人の中でも、ご利用者様中心の支援を大切にしている平成福祉会に魅力を感じ、ここで新たな一歩を踏み出すことを決めました。

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  仕事で壁にぶつかったこと

  チームの一員になること

  入職したばかりの頃は、作業療法士としての専門的な知識や技術を、他の職種のスタッフにうまく伝えることの難しさを痛感しました。スタッフ同士の関係性もまだ築けていなかったため、自分の言葉がうまく届かず、信頼を得ることの大変さや、自身の至らなさを強く感じる毎日でした。
  
  そんな中でも、あきらめずにスタッフと一緒にレクリエーションを企画・実施したり、ご利用者様のポジショニングやシーティングについて相談を受け、一緒に試行錯誤を重ねていきました。
  ご利用者様の状態が少しずつ良くなっていく小さな成功体験を積み重ねる中で、自然と悩みを共有し合える関係が生まれ、少しずつ信頼も築かれていきました。
  
  今振り返ると、壁にぶつかったあの経験こそが、仲間と一緒に成長していく喜びを知るきっかけになったと感じています。

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  仕事のやりがい

  仲間と築いたレクリエーションの輪

  ご利用者様やご家族様から「レクリエーションをもっとしてほしい」「日々の中に楽しみが欲しい」という声をいただき、2020年に各フロアのレクリエーションを統一し、サービスの質を向上させることを目指して「レクリエーション委員会」を立ち上げました。立ち上げ当初から委員長を務め、ご利用者様のQOL（生活の質）向上とサービスの標準化を目標に取り組んでいます。
  
  毎月の行事が無事に終わるたび、スタッフ皆で一つの達成感を味わうことができ、続けてきて本当によかったと感じます。最近では、「どうすればもっとご利用者様に楽しんでもらえるか」と積極的にアイデアを出してくれるスタッフも増え、チームとしての成長も実感しています。
  
  また、日々の業務の中で、多職種から相談を受け、一緒に考え取り組んだ結果が実を結んだ時にも、大きなやりがいを感じます。たとえば、リクライニング車椅子を利用しているご利用者様が、座位に恐怖や痛みを訴えられた際、介護職のスタッフから相談を受け、シーティングを取り入れて支援しました。結果、ご利用者様が安心して穏やかな表情を見せてくださった瞬間、心から嬉しさを感じました。
  
  さらに、日常の何気ない時間に、ご利用者様から温かいエピソードを聞かせていただけた時などは、「信頼関係が築けている」という実感が湧き、この仕事を選んでよかったと心から思います。

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  仕事をする上で大切にしていること

  病気じゃなくて、その人自身を見る

  学生時代、実習先の指導者からいただいた「私たちが向き合っているのは病気ではない」という言葉を、今でも大切に胸に刻んでいます。
  
  仕事をする上で意識しているのは、その方の病気や症状だけを見るのではなく、その人がこれまで歩んできた生活史、価値観、嗜好などをしっかり理解し、「一人の人間として向き合う」ことです。
  
  リハビリやケアを行うときも、常に「この方にとって何が大切か」「どうすればその人らしい暮らしを支えられるか」を考えながら関わっています。
  この姿勢を忘れずに、これからもご利用者様お一人おひとりと真摯に向き合っていきたいと思っています。