何がその方にとって最良なのかを見極め、ケアにつなげていく
理学療法士
正社員
2019年5月
池上ハウス
S.Aさん
スタッフの声
ファミリー・ホスピスで夢を叶える
以前は地域の急性期病院や介護老人保健施で働いていまして、ガン末期・緩和ケアのリハビリに携わりたいと考えこちらへ転職しました。理学療法士の勉強をしていた学生時代にホスピスを知る機会があり、もともと興味はあったんです。ただ新卒で終末期ケアというのはちょっとハードルが高く感じられまして。それでまずは病院や別の施設で経験を積むことにしました。とはいえ大学病院の緩和ケア勉強会などに参加して、自分なりに知識を身につける努力は続けていました。ですから、ファミリー・ホスピスでの勤務が決まったときは、長年の夢が叶い嬉しかったですね。
大切なのは、何よりもご本人の希望
緩和ケア病院での対応や在宅治療をされている方への訪問サービスと異なり、ホスピス住宅の中で暮らす入居者様の「お住まい」に訪問してケアをするという形式。ご自宅にいる気持で病院のようなケアを受けられるのが大きな特徴です。それだけに最初は少し自分の立ち位置に混乱した記憶があります。でもどんな状況・立場であっても、最優先すべきはご本人の希望だと考えたら、目標が瞭然としました。明確なご要望があればもちろんそれに沿うよう動きますし、「生」に対する希望を失ってしまって特にご要望がない場合は関わる中でやりたいことを一緒に探していく。看護師や介護士など他職種の仲間とカンファレンスを重ねながら、その方にとって最良のケアを探していくのは大きなやりがいです。
生きる希望を少しでも取り戻してもらえたら
先ほども言いましたが、体が辛いと心も疲弊してきて、「生」に対する執着や希望がなくなってしまうんですよね。でもそんな方々が少しでも楽しい毎日をすごせるようお手伝いするのが私たちの使命。例えば麻雀がお好きだった入居者さまに麻雀セットをご用意したところ、とても喜んでくださいました。お体が辛そうだったのでそう頻繁にはできないかなと懸念していたのですが、毎週のように楽しんでいらっしゃいます。このままだと寝たきりになってしまわれるんじゃないかと危惧していたので、想像以上の手ごたえで私も嬉しい限りですね。「どうせできないだろう」と諦めていたことを実現させたときに見られる笑顔は、何にも代えがたいものです。