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注目のラッピング車も登場! 東急バスの連節バス「タンデムライナー」運行を見てみる!! [ 後編 ]

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これまでの「バスギア ターミナル」のWEBコンテンツなどで頻繁にお伝えしてきた東急バスの連節バス「タンデムライナー」。
いよいよ2024年4月1日から青葉台駅と日本(にっぽん)体育大学の横浜・健志台(けんしだい)キャンパスを結ぶ3.1kmの路線「青61」系統で運行を開始したことから、前編記事では実際に乗客を乗せ運行している「タンデムライナー」の様子をお伝えしました。
今回の後編記事では4月上旬に登場した注目のデザインラッピング車について紹介します。

カラーリングデザインに「変化球」あり!

東急バスの連節バス「タンデムライナー」用の車両は全6台の陣容となっており、2024年2月末日までに青葉台営業所に全てが導入され、出そろいました。
6台ともディーゼルエンジンとモーターで走行するハイブリッド車で、車種・型式は日野ブルーリボン ハイブリッド連節バスKX525Z1です。
基本的な仕様は6台全てが同じで、社番(東急バスでの固有番号)は7300から7305までが割り振られていますが、全てが没個性的な全く同じスタイル……ということではないところが東急バスらしい面白さだとも言えます。
それはカラーリングデザイン。
実は「タンデムライナー」全6台中2台が遊びゴコロとも思えるような「変化球」がついているのです。

「タンデムライナー」のカラーリングデザインは、これまで「バスギア ターミナル」のWEBコンテンツなどでもお伝えしてきましたが、車体を白と銀色で明快に塗り分け、その境界線として緑色の細帯を配していることが特徴です。
窓廻りと後面は黒で引き締め、前面もヘッドライト廻り以外は黒となっていますが、黒いフロントパネルには弓なりに細く白い線が左右にわたって描かれていることで、フロントマスク自体が笑顔のイメージとなっています。
「タンデムライナー」用の連節バスは、2023年8月から青葉台営業所へ順次導入されていきましたが、全6台がこのカラーリングデザインで統一されると思いきや、2024年2月に導入された5台目は1台だけ帯色を緑色からオレンジ色に替えた車両となりました。
「バスギア ターミナル」のWEBコンテンツでも4月にオレンジ色の車両を紹介しましたが、実はその後、スペシャルなカラーリングデザインの車両が登場したのです。

最後に導入されたのは大胆なカラーリングデザイン

それが最後に導入されたこの車両です!
それまで導入されてきた5台とは根本的に異なるカラーリングデザインで、否が応でも目をひきます。

また、カラーリングデザインを車体の前後で大きく替えており、大胆(だいたん)な印象です。

連節バスはホロを介して前車体(まえしゃたい)と後車体(うしろしゃたい)で構成されますが、この車両は前車体のベースを銀色とし、側面には「く」の字型のオレンジ色のストライプを配しています。

フロントパネルには暖色系のグラデーションが描かれ、左右両端をタテの黒い細帯で留め、さらにその下部を白い細帯で結ぶという、かなりこったものとなっています。
そこに、白抜き文字で社番の「7305」および、下2ケタの「05」が書かれているほか、東急バスおよび連節バスを意味する英文も書かれています。

一方、後車体はオレンジ色一色。
両側面後方窓下には銀色で“TOKYU BUS”の文字標記が入っています。
後面もオレンジ色一色となっており、“TOKYU BUS”の標記が入っていますが、白抜き文字となっています。
車体屋根肩は前車体、後車体ともに赤色を配しています。
それにしても、この車両のカラーリングデザイン、いったいどのようなコンセプトなのでしょうか?

前後で違うカラーリングデザインは国内連節バス初!?

そこで、この車両のカラーリングデザインのコンセプトについて、東急バスへ尋ねてみました。
実のところ、もともとこの車両のカラーリングデザインは他4台と一緒で、車体を白と銀色で塗り分け、その境界線に緑色の細帯を配したものでしたが、その上にラッピングを施すことで全く異なるコンセプトのビビッドなカラーリングデザインとなったのです。

実はこのカラーリングデザイン、東急電鉄田園都市線の青葉台駅にも乗り入れする大井町線の2代目6000系通勤電車と共通モチーフになります。
東急電鉄の2代目6000系通勤電車は大井町線用として2008年に登場し、2019年に6編成中2編成へ有料座席サービス「Qシート」用車両を組み込みましたが、このカラーリングデザインはその編成をイメージしたデザインラッピングとなっているのです。

つまり、前車体は2代目6000系通勤電車の「く」の字型のストライプ柄、後車体はQシート車のオレンジ色をイメージしているのです。

先ほど、前車体フロントパネルのカラーリングデザインについて触れましたが、実は東急2代目6000系通勤電車の前面をイメージしたものだったのです。
このようなデザインラッピングが採用された理由については、いま、全国各地で連節バスが運行されるようになっているものの、前車体と後車体でそれぞれカラーリングデザインが異なっている例がないため、珍しさをねらってみたかったからとのことでした。

カラーリングデザイン以外はその他5台と同じ

このデザインラッピング車も、もとは車体を白と銀色で塗り分け、その境界線に緑色の細帯を配したカラーリングデザインで導入された車両であることから、東急電鉄大井町線の2代目6000系通勤電車Qシート付き編成をイメージしたデザインラッピング以外の構造や仕様は他の5台と同じです。
車検証上の諸元では全長17.98m、全幅2.49m、全高3.26mで、乗車定員は113人となっています。

外観はデザインラッピングを施し、もとのカラーリングデザインの印象からは大きく変わりましたが、車内の仕様については特段の変更がなく、他の5台と変わりません。

後車体最後部に搭載した最高出力360馬力、総排気量8,866ccのインタークーラーターボ付き直列6気筒ディーゼルエンジンA09C型も、その近くに搭載した最高出力90Kwの交流同期モーターも他の5台と同じ仕様です。
今回導入された「タンデムライナー」用連節バス全6台についての詳細は以下のとおりです。

※ 協力 : 東急バス株式会社、三栄興業株式会社 日吉自動車学校
※ 写真・文 : 柏葉航大
※ 記事中の車両についてのお問い合わせなどを事業者など関係各所へ行わないようお願い申し上げます。

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