営業兼ルート配送スタッフから24歳のときに介護の世界へ。3年ほど勤務し27歳で現在の職場に転職しました。ただ、以前の職場に不満があっての転職ではなく、オープニングスタッフの募集を知り、新しい職場でイチからやってみたいなと思ったのが転職理由です。現在、介護主任を務めています。主任になったの入職5年目、入職3年目で副主任になった2年後です。副主任や主任になり部下を持ったことで「自分が良ければ」がなくなり、部下のために働くという想いが強くなったことを覚えています。元来、どちらかというと私は「我が我が」というタイプなんですが、一歩引いて前線で活躍してくれる人を陰から支えるように切り替えました。とはいえ、最初から上手く切り替えられたわけではなく、やりながら、失敗しながら、少しずつ学んでいき、現在の心境に辿り着いたように思います。
一人ひとりの介護観を尊重し、育んでいます。
私のほうから「私はこう思うからこうして」というのは言わないようにしています。主任という立場上、私の言葉には良くも悪くもある種の権力が発生し、私の発言が正として絶対になってしまうんです。若い人たちは、自身が納得していなくても主任である私に言われたからと納得しないまま進めて、ただ能動的にやっているわけではないから失敗もするし、それをまたこちらが注意して、また渋々という悪循環に。そうした状況が続くと、不満が積み重なり、それがやがて爆発して退職といった事態に陥ってしまいます。マネジメントする側になって大変なことは多いものの、私のアドバイスにより成功した職員を見るとうれしくなりますし、成功したことで利用者さんが喜び、そんな利用者さんの姿を見た職員が喜んでいるのを見るという新たな楽しみ、やりがいを見つけました。
私自身もそうさせてもらいましたが、いろいろなことに挑戦させてくれる職場です。こうやりたいこんな介護がしたいがあれば「いいよ、やってみよう」というスタイルで、当施設は絶対こう、というのはない、と言ったら語弊があるかもしれませんが、さまざまな介護観を持った方が働きやすいとは思いますね。もちろん、チャレンジが上手くいかなくてもしっかりフォローしてくれるので不安はありません。私が描く理想の介護スタッフ像は、ご自宅で暮らしたいと思いつつも、さまざまな事情により施設で生活されている利用者さんが、「この施設いいな、好きやわ、住みやすいわ」と思っていただけるようなサービスの提供はもちろん、「家に帰りたいけど、兄ちゃんがおるならここにおるわ」と言ってくれるような存在になれたら最高ですね。日ごろ、帰りたい、帰りたいというのが口癖の方が私の登場により落ち着いてくれる、そんな介護主任を目指しています。
2011年入職