スタッフインタビュー詳細

特別養護老人ホーム しあわせ荘 介護福祉士(正職員)

介護以外の仕事をしている自分が想像できない。 やりたいことができる喜びを日々、実感。

小林 玲奈(こばやし れいな)
2016年4月入職

車椅子の方を助けた従弟の姿を見たことが、
介護福祉士の道を目指すきっかけに。

小学生のときから、ずっと介護の仕事がしたいと思っていたのですが、決定的だったできごとは中学生のとき。介護福祉士をしている従弟と道を歩いていた際、車椅子で倒れられたおばあさんがいて、従弟がさっと駆け寄って助ける姿を見たとき、「あ、すごいなぁ」と思ったことが、ずっと印象に残っていました。そのときから、介護の仕事以外は見えなくなって、高校もヘルパーの資格が取れる学校を選び、その後、岡山県にある福祉の短期大学で介護や医療について専門的な知識と技術を学びました。
就職先を決める際、地元の多可郡に戻って実家から通える施設に入りたいと思っていたとき、見つけたのがこの施設です。ホームページを見て「働くならここしかない」と思えたほど強く惹かれ、見学よりもすぐに面接に来ました。面接で理事の方からお話をお伺いすると、ここで働きたいという気持ちがますます強まり、即入職を決めました。

「気負わないで、好きにしたらいいよ」
主任の言葉に救われました。

短大で介助の仕方など技術的なことはすべて学んでいたので、研修は現場でのOJTという形でした。しばらくは主任と副主任が付いてくださって、一人で業務を行うようになってからも、新しい業務をする場合は必ず一人付いてくださって仕事を覚えていきました。最初の頃は、色々な利用者様から「この人はこうなのよ」と教えていただいたので、楽しみながら覚えていくことができたように思います。
主任や副主任は困ったときはいつも相談にのってくださる存在で、顔を見て直接、相談することもあれば、メールで「こういう状態なんですけど、どうしたらいいですか?」「こういうことで困っています」と相談したり、メモを置いておくと、細かく返事を書いて返してくださいます。
仕事をするうえでは楽しいことばかりではなく、大変だな、しんどいなと感じることもありましたが、そんなとき主任から「気負わないで、好きなようにやってみたらいいよ」と言っていただいたことで、すごく気持ちがラクになりました。主任と副主任は、上の人に直接言いづらいことも間に入って伝えてくださるので、何かあれば相談できる心強い存在です。

「ネイルがしたい」「お化粧がしたい」
利用者様の願いを叶えるケアを実践。

今はレクリエーションなどを考える行事委員会に入っています。月ごとに行事があるので、毎月の会議に出席して、どのような行事をするかを考えます。近くの大歳金刀比羅神社に出かけたり、ミニ運動会ではパン食い競争で盛り上がったり、映画鑑賞会では大きなスクリーンで時代劇を見たり、利用者様が「オセロがしたい」と言われて、みんなで楽しむこともあります。
入職してからずっと取り組んでいるのが「エンドオブライフ・ケア」で、あるとき、利用者様が「ネイルがしたい」「お化粧がしたい」とおっしゃったのですが、お体のこともあるので、私が入職する前は一度止められたことがあったようです。でも、利用者様が「やりたい」とおっしゃるので、どうしても叶えてあげたいと思い、上司に「利用者様にネイルをしてあげたいのですが、どうすればできますか?」と相談しました。その結果、上司から看護の主任にも声をかけていただき、「こういう状態ならやってもいいですよ」という決まりを作って、できるようになりました。
みなさんすごく喜んでくださって、写真を撮影するときにも手を出されて「やって」と言われたり、80代90代の利用者様たちが何人かでお揃いのネイルをされることもあります。「病院に行くので取らせてくださいね」と言っても、落とすのをいやがられるほど。利用者様が喜んでくださるのもうれしいのですが、自分自身もネイルやハンドケアをするのはとても楽しい時間です。

ほぼ残業はなく、お休みも取りやすい職場。
いくつになっても福祉に関わっていたい。

利用者様は70代80代の方が多いので、孫のような感じで話しかけてくださいます。たまたま夜勤が続いたとき、日勤で行くと「会えてうれしいわ」「顔を見れてうれしい」と朝一番で言っていただけたり、「お願いがあるの…」と頼っていただけると、うれしくて夜勤の疲れも吹き飛びます。
残業はたまに人が少ない日は30分残ることもありますが、それ以外はほぼ定時で帰っています。お休みは自分で指定できるのは月2日まで。あとは主任がシフトを作ってくれるのですが、「ほかにも希望があれば言ってね」と言っていただけるので有給も取りやすく、しっかり休みも取らせていただいています。
勉強会や研修への参加も積極的で、新人職員研修や、高齢者ケアの研修にも何度か行かせていただきました。ほかにも棟ごとに2カ月に1度、会議があります。普段の業務内容について話し合ったり、今だと棟ごとにテーマを決めて1年を通して研究し、みんなの前で発表する取り組みがあり、「エンドオブライフ・ケア」も研究発表のひとつです。今後は資格取得も目指していて、介護福祉士は卒業と同時に取得したので、5年後くらいに社会福祉士の資格を取得して、いくつになっても福祉に関わっていたいと思っています。
今、振り返ると、大学生のときに研修に行っていたときより、実際に仕事をするほうがずっと楽しいと感じています。今はやりたいと思っていた仕事ができているので、介護以外の仕事をしている自分が想像できないほどです。


PROFILE
幼い頃から「介護士になりたい」という想いがあり、地元の高校でヘルパーの資格を取得した後、岡山県の大学で介護と医療について学ぶ。在学中に介護福祉士の資格を取得し、卒業後「きたはりま福祉会」に入職。現在は特別養護老人ホーム「しあわせ荘」で介護福祉士として勤務。年間を通してフロアーごとに研究する課題では「エンドオブライフ・ケア」について研究し、利用者様が本当に叶えてほしいと願うケアを実践している。

一覧ページへ