もともと私は人見知りで、初対面の人に自分から声をかけるのが得意ではありませんでした。新卒で入ったスーパーの水産コーナーでも、最初はお客様との距離がうまくつかめず、戸惑うことも多かったです。でも、パートさんたちが「息子みたい」とかわいがってくれて、その輪の中で少しずつコミュニケーションの楽しさを知りました。その後、布団の営業も経験しましたが、家族の時間を大切にしたい思いが強くなり、土日休みのある大中産業との出会いにつながりました。面接で感じたのは、ここでは「お願いし続ける営業」ではなく、「対等に向き合う営業」ができるということ。押し売りではなく、お互いに気持ちよく話ができる関係性を築ける──そのスタイルは当時の私にとって驚くほど自然で、すぐに「ここでなら頑張れる」と思えました。気づけば13年。あのとき感じた“肌に合う感覚”は間違っていませんでした。
お客様と対等にまっすぐ向き合う、それが当社の営業スタイルです。
所長になって3年になります。営業としての経験を積み、副所長を経てバトンを渡されたとき、正直「自分に務まるだろうか」という気持ちもありました。でも、役職がついた瞬間から、不思議と背筋が伸びるような感覚がありました。特に意識するようになったのは「見られている自分」です。会社から駅まで歩くときも、スマホを見ながらダラっと歩く姿は見せたくない。小さな行動ほど、その人の“仕事への姿勢”が表れる気がするんです。今の福岡営業所は、営業が私1人、事務員さんが2人という少数体制。営業として外に出続けながら、所長として組織を整えるという役割を同時に担っています。九州全域を一人で回るのは決して楽ではありませんが、「地域全体を任されている」という感覚が、私の中で大きな責任と誇りになっています。この役職が私自身を育ててくれている──今はそう感じています。
営業として心がけているのは、お客様がつくる心の壁をどうやって壊しにいくかということです。中には距離を置く方もいますし、過去の出来事が理由で取引が止まっていたお客様もいました。入社当時、前任者の強めの営業が原因で“出入り禁止”になっていた会社がありましたが、私は毎週通い、まずは事務員さんと顔を合わせて話すところから始めました。少しずつ積み重ねた関係が実を結び、最終的には社長に「座って話そう」と言っていただけたときは、本当に胸が熱くなりました。そしてもう一つ大切にしているのが、「売り切る快感」です。スーパー時代、ししゃもを売り場全部に並べて全店1位を取ったときの感覚は今でも忘れられません。大中産業でも、在庫の相談を受けるとスイッチが入ります。どう売り切るか考える時間が最高に楽しいんです。これからは、福岡を任せられる仲間を育てることも目標にしながら、私らしい営業を続けていきたいと思っています。