前職も10年ほど廃棄物処理の仕事をしていました。以前から違うメーカーの処理設備を見てみたいと考えていたこともあり、新しい炉に切り替わったタイミングで転職を決めました。それ以前は転々といろいろな仕事に就いていたのですが、廃棄物処理は10年続けてきたので次も経験を生かせるかなというのと、年齢的に同じ職種でスキルを磨いていきたい思いもありました。
現在は計量・受入班で業者から持ち込まれる大型ごみを仕分けし、機械で破砕処理する業務を担っています。廃棄物の内容は幅広く、可燃ごみ以外は何でも搬入されると言っても過言ではありません。金属だけでも鉄、ステンレス、アルミ、銅、真鍮とさまざまな種類があるので、スクラップへと搬出しやすいように機械や手作業で仕分けています
設備を長く維持するために、現場にできることをする。さまざまな経験が生かせる仕事です。
我々計量・受入班の仕事は、火災などの事故を防止し、処理施設の設備を守るためにあると思います。たとえば、廃棄物の中に鞄があってそのポケットの中に火災につながるリチウムイオン電池が入っていたとしたら、手作業で取り出さなければいけません。電子レンジが運ばれてきたら、内部のトランスなどの部品を取り出して解体する必要があります。おかげさまで家庭にある電化製品はほぼ仕組みが分かるくらい、あらゆる電気機器を解体してきました。ですから、慣れてきても「このくらいはいいだろう」と適当にはできる作業はありませんし、屋外なので夏は暑く冬は寒いなど大変な部分もあります。ですが、5年でオーバーホール時期と言われていた設備を確実にあと5年はいけるというところまで延命できたときなど、日々の活動が設備の維持につながっている実感がやりがいになっています。
私は隣の山口県から単身で来ているのですが、2週間に一回は必ず帰りますし、休日や職場環境の面で不満に思うことはありません。まだ今の仕事で自分の役目が終わったとは思っていないので、これからもできるだけ長く頑張るつもりです。入社から何年経っても常に考えているのは、設備を長く維持すること。少し様子がおかしいからと整備班に任せるのではなく、現場でできる対応を意識して行っています。何度も同じ箇所が詰まっていたら普段の清掃作業に気を配るなど、設備にかかる負担を少なくするような業務改善が大切です。お客様とのやり取りも多い仕事ですのでそこにやりがいを見出すこともできますが、私はやはり設備の維持管理が仕事の本質だと感じます。ですから、人と接することが苦手でも問題ありません。何でも興味を持って勉強できる方、手先が器用な方、特定の業務経験がなくてもいろいろな仕事を経験してきた方に向いていると思います。実際に、前職が全く異なる業種の方と一緒に仕事をすると、思ってもみなかった改善のヒントをもらえることがあります。ぜひご自身の経験を設備の維持管理に生かせる喜びを味わってみてください。
計量・受入班
勤続6年