変状を見逃さない観察眼を磨き、
電気設備の安定稼働へとつなげたい。
KAZUMA NAGAO長尾 和馬
早島点検管理室
電気技術者
2016年入社
PROFILE
大学の同級生の多くが電気工事関連の仕事に就職を決めるなか、長大橋の保全を行う本四高速道路ブリッジエンジに注目。高速道路上での電気設備の点検・管理という道を選んだ。高校時代はラグビー部に所属。香川県代表として、全国大会に出場した経歴を持つ。
─入社のきっかけを教えてください。
普段から身近に感じていた瀬戸大橋に、意外な活躍の場がありました。
大学時代に所属していた研究室の先生から紹介を受け、当社のことを知りました。入社後に仕事の舞台となる瀬戸大橋は、幼いころから身近な存在でしたが、土木系の職場というイメージ。しかし、自分なりに調べるうちに、多くの電気設備が使用されていることを知り、次第に興味を惹かれていきました。就職活動を終える時点で、数社から内定が出ていましたが、最終的にはワークライフバランスへの配慮も行き届いている当社を選びました。
入社後、配属されたのは坂出IC内に位置する坂出点検管理室。橋梁の各所で電力を供給している電気室を上司とまわり、電流や電圧の計測といった基本的な業務を行いながら、道路上のどこにどのような設備が置かれているかを把握していきました。なかには橋梁に特有の設備もありましたが、ほとんどは一般的な電気設備と変わりないもの。高校、大学と電気について学んできた身からすれば、応用の利く部分は多いように感じました。
─担当業務を教えてください。
障害発生を未然に防ぎ、安全を届けるために。定期的な点検は欠かせません。
3年目の夏から早島点検管理室の電通班に異動し、瀬戸中央自動車道の児島ICから早島ICにかけての電気通信設備を巡回点検しています。対象となるのは、道路照明や非常電話、道路情報板といった機器類、電力の供給側である電気室など。当月の作業計画に沿って上司とペアで点検を実施し、変状の有無を確認します。各種メーターの検針結果は、チェックシートに記入。変状が見つかれば、親会社のJB本四高速に補修を要請します。
目に見えない電気を扱っているだけに、自分の身を守る意識は欠かせません。担当エリアの最大電圧は6600ボルト。一般家庭で用いられる電気が100ボルトであることを考えれば、おのずと自覚も高まります。点検に伴ってブレーカーを落とした際にも、すぐに作業を開始するのではなく、本当に電力の供給が停止しているかを検電器で確認。こういった具体的な作業手順は、入社1年目に出会った上司から徹底的に叩き込まれました。
─これまでで印象に残っているエピソードはありますか?
大晦日に発生した設備障害に1人で対応。自らの成長を感じる出来事でした。
緊急対応も私たちの役割。電通班では持ち回りの障害当番を設定しており、勤務時間外に対応が必要な事態に備えています。個人的に忘れられないのが、2年目に迎えた大晦日のこと。その日は休日でしたが、専用のシステムを通じて「与島PAの照明設備がダウンした」とのメールを受信し、現場に急行しました。薄暗くなった駐車場から電気室に向かい、電気設備をひとつひとつ確認。障害の原因は、照明の絶縁不良による地絡障害と特定できました。
初めての緊急対応でしたが、普段から上司の作業を観察していたこともあり、なんとか1人で復旧作業を完了。胸をなでおろすと同時に、自分自身の成長を感じました。今後、さらに磨きをかけたいのは、細かい変状を見逃さない観察眼。点検を行う時点で、設備故障の要因を少しでも取り除くことができればと思います。そうして、いずれは点検業務に留まらず、修繕工事にも関わるなど、より幅広く活躍できる人材を目指していきたいです。
SCHEDULE長尾 和馬の一日の流れ
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9:00
出勤
出勤し、業務の準備を済ませたら、朝礼に臨みます。
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9:30
電気室の点検作業
パーキングエリア内の電気室へ移動し、点検作業を開始。
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12:00
昼休憩
いったん事務所に戻り、休憩を取ります。
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13:00
電気室の点検作業
午後からは別の電気室へ。日によっては設備の筐体を対象に構造物点検を実施することも。
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16:00
報告書作成
現場でチェックシートに記録した内容を取りまとめ、報告書を作成します。
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17:30
退勤
翌日の準備を済ませて帰宅。今日もお疲れさまでした。