正解が分からないからこそ、続けてこられた。それが介護の魅力かもしれません。

山口 満佐子

介護老人保健施設うえのしば 介護職 主任 2004年入職

PROFILE

製造関係の仕事をしていた際、将来への備えとして当時のヘルパー2級を取得。2004年に「介護老人保健施設だいせん」に入職し、2008年に「介護老人保健施設うえのしば」がオープンする際に異動。現在は主任を務める。

MASAKO YAMAGUCHI'S INTERVIEW 山口 満佐子さんインタビュー

01気軽な気持ちではじめてから15年。主任を務めています。

別の仕事をしているときにヘルパー2級の資格だけは取っていたので、近所に施設ができたとき、一度受けてみようと気軽な気持ちから入職しました。だいせんに5年ほどいて、うえのしばがオープンするときに異動、今はうえのしばで主任をしています。うえのしばは、ほかの老健施設に比べて医療度が高い介護療養型老人保健施設。在宅復帰を目指したリハビリを行いながら、より高度な医療的管理を必要とする方を受け入れ、看取りもさせてもらっています。私は自分が所属するユニットで介護業務にあたりながら、5つの各ユニットリーダー・サブリーダーから報告・相談を受けて、より良いケアを目指しています。

02スイッチを切り替え、普段とは違う自分を演じる楽しさがある。

人相手の仕事ですし、私は役職に就いているので、安易な発言をしないように気を付けています。人間なので感情的になってしまうこともありますが、利用者様にも職員にも、いちスタッフとしては言っていいことでも役職者としてはどうだろう、と考えるんです。だから、仕事中の自分は普段の自分とは違いますね。スイッチを切り替えているので、普段の私を知る人が仕事モードの私を見たら、ビックリするかも(笑)。子どものころから人前に出たり話したりするのが苦手でしたが、この仕事をするうちに苦じゃなくなってきました。結局、素ではない自分を演じているのが楽しいのかもしれません。

03合っているか分からないからこそ、変化を恐れず続けてこられた。

学校を出て初めてした仕事は、百貨店での婦人服販売。それが自分なりにやりたい仕事でした。ただ、結婚・出産後、両立が想像できなかった。だから2年程しか勤めませんでした。前職の製造関係も長かったですが、結局、介護の仕事が一番長いですね。
実は15年続けた今でも、本当にこの仕事が自分に合っているか分かりません。3カ月勤めて向いているかを見極めるんじゃなく、3カ月できたならもう少しできるかなと続けてきた感じです。15年経験していても自分が正解とは思わないので、ほかの職員を見て、たとえば声かけのし方など、いいなと思うところはすぐ真似しますし、悪いところがあれば直します。仕事と適度な距離を保ってきたことが、長く続けてこられた理由かもしれませんね。

04人間関係の良さが一番。意見を言い合える雰囲気があります。

続けてこられた理由は、ほかにもあります。だいせんもうえのしばも自宅から近く、通勤しやすかったからです。それに、今の職場はすごく人間関係がいいんです。上司にあたる看護師長がとてもフランクな方で、相談しやすいオーラを出してくれているので、意見を言いやすい雰囲気が職場全体に浸透しています。介護と看護では見解が違うこともありますが、意見を持って歩み寄って来てくれるので、こちらも必ず意見を持っていくようにしています。また、定時で帰れることも大きいです。主任の私も緊急のことがない限り、定時に帰っています。通勤時間も給料も大切ですが、歳を重ねるごとに、人間関係と定時で帰れることが大事になってきました。

05若い発想も大切にしながら次の世代を育てていきたい。

これからは、新しい方に対して常にウエルカムな状態をつくっておきたいですね。若いスタッフに「私たちの時代は…」と一方的に言うのではなく、若い発想を受け入れながらお互いに歩み寄り、今のいい雰囲気を壊さないようにして、次の世代を育てていきたいと思います。
意見を言い合えるからこそぶつかることもありますが、本当にコミュニケーションをとてもよくとれる職場です。お客様が人間なので、人と関わるうえでの悩みも出てくると思いますが、職場の人間関係の悩みはないですし、仕事の悩みも受け止めてくれる職場なので、安心して来てください。

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