バス運転士としてのあゆみ

INTERVIEW

運転士の写真

56歳でバス運転士を目指すことは遅くなかった

樫原運転士・2015年入社

バス運転士になろうと思ったキッカケは何ですか?

前職は医薬品メーカーで営業として働いていました。
若い時から自動車が好きで、観光バスの運転士に憧れた事もありました。
しかし家庭があり、子育てを優先したくて土・日休みの営業職に就いていました。そして、子供の少年野球に参加し始めた事がキッカケで、野球チームのマイクロバスを運転する為に大型免許を取得しました。
子供が成長し独立を見届けた56歳の時に医薬品メーカーを早期で退職。その時の退職金で大型2種免許を取得し、迷いなくバス運転士を目指すことにしました。
今振り返ってみても、56歳でバス運転士を目指すことは遅くなかったと思います。

南海バスグループに入社しようと決めた理由を教えてください。

インターネットで各バス会社の求人情報を集めていましたが、大手電鉄グループである安定感と通勤に便利である事で、南海バスグループに決めました。
入社して良かった事は、この業界は先輩後輩の立場と年齢が逆転する事も多いのですが、新人であっても何十年の経験者であっても、みんなが変わらない目線で接している所ですね。
年齢や社歴の壁は一切感じません。
ベテラン運転士の方へも何でも気さくに質問しやすいですよ。
仕事が終わった後には、同僚とご飯に行ってプライベートの話で盛り上がって、リフレッシュできる様になり、本当に大切な仲間ができました。
その事が、より一層働きやすくなっていると思いますね。

入社当時、想像していたバス運転士の仕事と違った点はありますか?

入社前は勤務シフトの大変さを知らなかったので、不規則な勤務シフトに体が慣れるまでは大変でしたね。
あとは、入社後の教習中は、事故を起こさない事を重要な課題として、始発から終点までのルートを運転するだけですが、お客さまを乗せて走ると、決められた時間に合わせた運転の難しさを実感しました。
雨の日もあれば、停車するバス停も違うので、同じ路線であっても一度も同じ感覚で運転をした事はありません。
信号のある交差点を通るタイミングなど、自分のリズム通りに定刻で運行出来た時は、とても気持ちいいですし、お客さまから「新幹線と同じやなぁ」といったお褒めの言葉はプロドライバーとしての自身の誇りに繋がっています。

乗務して大変だった思い出はありますか?

運行経路上に、大手チェーンの飲食店があり、そのお店がセールを実施した為に、大渋滞となりバスが全く前に進めなくなった事がありました。
乗用車のようにルートを変更する事もできないのが大変で、普段は20分で走れる区間が2時間15分かかってしまい、終点まで乗ってくださったお客さまが「東京まで行けましたね(笑)」とおっしゃった事が印象的でしたね。
また、バスを運転していると乗用車で走っている感覚とは全く異なります。
道路を利用している人は、バスがすぐに止まれると思われているので、スピードを控え目にして、色々な事に注意を払って運転しています。
例えば、歩行者とバス側面との間隔が狭くならない様にしたりとか、歩道を走る自転車が突然飛び出しても大丈夫な様に構えたりする事もあります。
突然、前に割り込まれることなんか日常茶飯事です。車内のお客さまの状況を常に確認し、余裕を持って対応できる準備をしながら運転しています。

今後の目標を教えてください。

定年の65歳まであと4年なのですが、まずは自分自身の健康維持しながら働く事ですね。
体調が万全でないと、安全な運行は出来ませんから。
あと、事故を防げる3つの行動である「無理をしない、危ない時は止まる、常に気配りをする。」を常に心掛けている事です。
最後に、快適な車内アナウンスやお客さまへのご対応そして、乗り心地を大切にしながら地域の皆様を快適に送り続けられるバス運転士になりたいですね。

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