インタビュー
齋藤 憲蔵

コミュニケーションを軸に据えた運営手法で、自分たちの最大値を引き出したい。

齋藤 憲蔵
グループホーム北畝 / 管理者
2014年入職
プロフィール
PROFILE
介護に興味を持ったのは中学校時代。デイサービス施設などを経て、地元の愛媛から岡山へ移り、初めて勤務したのが倉敷藤戸荘だった。6年ほど経験を積むと、医療を学ぼうと一度は看護助手に。そこで利用者さまと深く関わりたいとの思いを新たにし、当法人に復帰した。
インタビュー
人数が少ないからこそ、一人ひとりと向きあう時間を重視しています。
2つのユニットから構成されるグループホームで、利用相談、経理、金銭管理といった管理業務全般に従事しています。新規の入居希望に対応すべく、在籍者数などのデータを取りまとめるのも私の役割。施設見学のご希望があれば、案内役も担います。管理側として意識しているのが、日常的な声かけです。少しでも空いた時間があれば積極的にフロアを巡回し、利用者さまの話し相手になるとともに、暮らしぶりに変わりはないか目を配っています。また、職員ともコミュニケーションを取り、できる限りのフォローすることも欠かしません。
笑顔あふれる施設の実現に向けて、対話型のマネジメントを実践。
介護の実務には携わらない管理者であっても、現場と密接に関われるのが、少人数制を敷くグループホームの醍醐味。その一方で感受性の強い認知症の方をお預かりしているということは、こちらの心の機微が利用者さまに伝わりやすいということも意味します。働く側が明るい顔をしていれば、利用者さまも自然と楽しい気持ちになるもの。だからこそ、働きやすい環境が重要です。トップダウンの形は取らず、職員の意見を柔軟に施設運営に取り入れる。そんな姿勢を貫いた先に、誰もが笑顔になれる施設が成り立つと考えています。
小さな工夫が、大きな変化を生む。職員の自主性を最大限活かせるように。
以前、若年性認知症で会話ができない利用者さまが入居されていました。ご自身の意思を伝えることも困難でしたが、かねてから対応を考えていた職員が紙とペンを手渡してみたところ、文字が書けることが明らかに。筆談とまではいかなかったものの、私たちが書いた文字を何度も繰り返しなぞってくださいました。この変化には毎日面会に来られていた奥さまも、私たち職員も心から感動したことを覚えています。職員の工夫が、思いがけない発見につながったこの出来事。改めて、現場の自主性を尊重することの大切さを痛感しました。
福寿会が育んできたよい伝統をみんなで体現し、いっそう充実したケアを。
過去に一度、福寿会を離れたこともありましたが、それでも復職したいと思えたのは、利用者さまとの距離の近さ、そして居心地のよさがあったからこそ。職員同士、どんなことでも気軽に相談でき、ストレスをため込まずに働けることが、何よりの魅力でした。施設が変わり、管理者になってから日は浅いですが、引き続き利用者さまに安心・安全・安楽な暮らしを提供することが、今後の目標。そのためにも現場との壁はつくらず、復職前の勤務先である倉敷藤戸荘のような気の置けない雰囲気を、この北畝にも根づかせたいと思います。

FLOW

8:30
出勤・朝礼
出勤すると、まずは利用者さまにごあいさつ。その後、夜間の過ごし方や朝のバイタル測定について、2ユニット分の申し送りを聞きます。
9:00
体操
ホールや居室にいらっしゃる利用者さまにお声がけし、一緒に体操をします。
9:15
事務作業
現在の在籍者数や空床数の確認、入所申し込みの対応など、各種事務作業を行います。利用者さまが体調を崩された際は、受診に同行することも。
12:00
休憩
利用者さまと職員が同じホールで昼食を摂ります。一家だんらんのような光景が気に入っています。
13:00
フロア巡回
各ユニットのフロアに顔を出し、利用者さまと会話をするなかから、それぞれの状況を把握します。
14:00
事務作業
領収書の整理、パッドやおむつといった備品の発注・在庫管理などにあたります。集中して作業を行うことで、フロアに出られる時間を確保しています。
16:00
外まわり
倉敷市内の病院や施設に訪れ、空床数を伝えます。市役所に必要書類を提出しに行くことも。
17:15
退勤
金庫に鍵がかかっていることを確認し、退勤。今日もお疲れさまでした。