01.
まずやってみるという姿勢が、より良い未来を築くきっかけになります。
私が入社した当時、製造業界は安価な海外製品に押され、斜陽産業と呼ばれていました。ステンレスナットのメーカーとして地道に実績を積み重ねてきた当社もそのあおりを受け、下請けがメインになった時代もあります。しかし、リーマンショックを機に局面が一変し、より苦しい状況に立たされてしまいました。そのときに、規模縮小という判断もありえたのですが、逆に製品開発に注力して下請けからの脱却を図ったのです。幼いころより間近で見てきたものづくりの現場への想い、あらゆる生物が内包する遺伝子や銀河系と同じように「らせん状」の構造を持つネジへの想い、それらの要素が私を動かしました。順風満帆だったわけではありませんし、反対意見があがったのも事実です。しかし、やってみなければわかりません。やるからこそ、どうすれば成功に導けるかを真剣に考えるわけです。必死になって取り組んだ結果、誕生した「E-LOCK」は「大阪ものづくり優良企業賞2012」を皮切りに、数々の賞を受賞。自動車業界の顧客獲得の道を切り拓いてくれ、業績も当時と比べると倍以上になりました。