お客様が外国人。だからこそ大変で、だからこそ面白い!

木村運転士 33歳 (中紀バスINT'L  2014年入社)

住宅設備の商社で営業の仕事に就くが、夢を諦めきれずバス運転士に。
三重県のバス会社で経験を積み、その後、地元である和歌山に本社のある中紀バスINT'Lに入社。
現在は夜行バス、観光バス(一般・インバウンド)全ての乗務をこなしている。

中紀バスINT'Lに入社したきっかけは何ですか?

もともとバスの運転士になりたくて…。
でも周りからは「人の命を扱う仕事だから大変」「大型バスの運転なんて危険」「生活が不規則」と反対され、とりあえず一般的な仕事に就いたらいいんじゃないかと言われたので、住宅設備の商社で営業の仕事に就きました。
実際に働いてみると「やっぱり違う。自分には合わないな。」と思い、夢だったバス運転士になろうと決意し退社。当時、地元の和歌山では、未経験から採用してくれる会社がなくて、地元を離れ三重県のバス会社に就職し、6年ほど観光バスと企業送迎をやってました。
その後、そろそろ地元に戻りたいと思うようになり、良い会社はないか運転士仲間に聞いてまわっていたところに「うちの会社いいよ!」と声をかけてくれたのが今の先輩だったんです。

会社の雰囲気や、いいところは?

雰囲気はいいなと思います。ちょっとクセのある人もいますけど…(笑)
昔からの会社だと、先輩の言うことは絶対で先輩の靴を揃えたり、パーキングでは先輩より先にトイレに行ってはいけないとか、そんなことがいっぱいあるんです。でも、この会社は老舗なのに、そういった上下関係が無く働きやすいです。
会社の良いところは、私はまだ新人なんですけど、新しいバスにじゃんじゃん乗せてもらえることです。新人で新しいバスを任されるって普通は無いと思うんで…。
それは年功序列ではなく、今までの経験や勤務態度を評価してもらえる会社だからだと実感しています。
自分専用のバスだと愛着が湧き「事故は絶対にしない。」とか「車内は特にキレイにしよう。」とか、やっぱりモチベーションが上がります(笑)。

インバウンドならではの面白さや、嬉しかったことはありますか?

行く先々の観光地で美味しいものや温泉などを楽しめる点では、一般観光の仕事もインバウンドの仕事もそんなに違いは無いです。
ただ、大きく違うのはインバウンドの仕事ではお客様が外国人という事と、日本滞在中に色んな所を一気に回るため、スケジュールが盛り沢山だという事ですかね(笑)。
正直、忙しいです。でも、中国・台湾・韓国・ヨーロッパなど、外国からのお客様に日本各地を案内できることや、逆にそれぞれの国のお客様と接し、国民性を知れるのはインバウンドならではの面白みですね。
丁寧に運転してると、自分の国とギャップがあるのか「運転すごく良かったよ」と身振り手振りで褒めてもらったり、握手を求められたり。「ありがとう」とチップをいただくこともあるんです。
日本人に比べると感情をストレートに伝えてくれる方が多いので、喜んでもらっているのがダイレクトに伝わってきて嬉しいです。

インバウンドの大変さはどんな所ですか?

インバウンドの大変さは、行き先や時間など運行計画通りいかない時がある事です。
どこの国かにもよりますが、集合時間から20分以上過ぎてもお客様が戻られなかったり、当日の打ち合わせでガイドさんから急に「行き先を追加したい」と無理を言われたり。色んなことが起こります…(笑)。
でも、スケジュールを管理するエスコートさんも観光地を案内するガイドさんも、「お客様のために楽しい旅を提供したい。」という想いは同じです。
出来る限りその想いに応えられるように、コミュニケーションをとりながら臨機応変に対応しています。
「所要時間や距離を計算をしながら、時間内にどう収めるか。」「いかに、お客様に喜んでいただくか。」
大変なんですけど、そこが腕の見せどころ。最初はそんな風には、とても思えなかったですけど、慣れてくるとそこが面白く感じるようになってきました(笑)。

何か心掛けていることはありますか?

はじめて運転士になった時、一から教えてもらった教育担当の先輩(師匠)。
その師匠の言葉で「常に100点満点の運転をするように」というのを、今でも心がけています。
この言葉には続きがあって、「ただ、100点満点の運転は絶対に出来ない。絶対に100点にはならないけど、でも100点を目指すように。」
運転しながら自分自身で「今、ちょっとブレーキがきつかったな」とか、反省し次に繋げるようにしています。
他には、当たり前のことですけど安全運転ですね。
バックでの事故を防ぐ方法など、研修で教わったことを忠実に守り運転し、さらに高いレベルの運転技術を身に付ける努力をつづけています。

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