Interview01 基礎の基礎から教わる研修。すべてを全力で吸収していく日々でした。
長野県出身の私にとって当社は、子供のころから慣れ親しんだ企業。自動車の運転が好きだったこともあり運転士として入社を決めました。入社後は2週間の社内研修を経て、自動車学校でバスの運転に必要な免許を2週間程度の合宿講習にて取得。次に配属先の営業所に戻り車庫内研修がスタートです。車の構造や仕組み、駐車の仕方など基本的なことからしっかり教わります。それが約2週間。その後上司とともに路上研修。そのときはまだお客様はお乗せしません。ただ、実際の業務を想定して社内のアナウンスはお客様をお乗せしているつもりで行い、バス停などを確認しながら走行します。最終的に所長などの「見極め」で合格したらデビューです。運転士の1日の流れは、その日の仕業（しぎょう）によって異なります。仕業とは、簡単にいえば走行予定のこと。1年目の私は今松本市内を周る路線が中心で、午前だけの日もあるし、お昼ごろに出勤することもあります。普段は1日に7本程度、多くて9本くらいです。
Interview02 突然のトラブルを回避したその先には、お客様からの感謝の言葉がありました。
ひとり立ちした初日、バスのドアのスイッチが故障しました。想定外の事態に焦りましたが、非常用に切り替えて事なきを得たのです。車庫内研修で車の構造をしっかり教わっていてよかったと心から思ったことは言うまでもありません。バスは、同じように見えてもたくさんの車種があり、車種ごとに車長や運転席の位置や高さ、車内設備の扱い方が異なります。お恥ずかしい話ですが、以前も、車いすを利用されているお客様が乗車する際に必要なスロープの出し方がわからないということがありました。
ちなみにその時は、無線でやり方を営業所の人に確認しながらなんとか対応したのですが、お客様に不快な思いをさせてしまったと気に病んでいました。しかし、それから数日後、そのお客様はクレームどころかお褒めの電話をくださったのです。電話対応した事務所の人の話によると、県外から旅行でお越しになっていたそうなのですが、私の対応がとてもよかったとおっしゃっていたそうです。
私の勉強不足ゆえにご迷惑をおかけしたにもかかわらずお客様からいただいた温かいお言葉に、あらためてバスの設備やその扱い方についてしっかり学ばなければと思いました。
それと同時に、私のお客様対応ひとつで観光客の方が松本について抱く印象も変わってしまうのではないかと感じました。バスは「その街の顔」。甚だおこがましいですが、私も松本代表の一人なのだと気を引き締め直しました。
Interview03 次の目標はもう見えています。そのために一本一本の乗車を大切に。
心がけているのは、とにかく安全運転。事故をしない、事故にあわない。そのために、ミラーを頻繁に確認し、2つ、3つ先の信号まで確認できるように遠くを見る意識を大切にしています。天候が良くない日は普段自転車で通勤・通学しているお客様がバスを利用されることもあり、バス停にはたくさんの方が待っています。こうしたイレギュラー時や、先述した緊急時にも平常心でいられるようになり、さまざまなお客様への対応力も身についたと思います。これから経験を積み、知識や技術をさらに磨き、いずれは新宿や名古屋への高速バスに乗ることが目標です。少しでも早く次の業務へステップアップするには、やはり日々の安全運転が欠かせません。まずは市内路線を極めます。
Schedule
市内路線バスドライバーの1日
（午後から勤務する場合）
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出勤
その日運転するバスの鍵を受け取り、車両を点検。
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１本目出発
松本駅を出て市内を周ります。
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到着
終着地点は、出発地点と同じ松本駅。
次の便まで時間がある時は車庫に戻り洗車をします。 -
2本目出発
1本目と同じく松本駅を出発して市内を周ります。
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3本目出発
4本目以降も同じ時間配分で運転します。
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最終便出発
無事故で終えられるよう、最後まで気を抜かず安全運転。
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到着
車両を点検し、業務内容を報告。
安全運転で1日を終えます。
Profile プロフィール
路線バス運転士
F・J
大学3年生のときに行った就職説明会でアルピコ交通に出会い、慣れ親しんだ地元企業で好きな自動車に関わる仕事がしたいと考え就職。就職活動中は車のディーラーも候補のひとつだったが、物を売る仕事よりもサービスの提供に魅力を感じアルピコ交通を選択した。現在、運動不足解消のため、毎日徒歩通勤している。
